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ヤマハ横浜店でカプースチン講座
昨日はヤマハ横浜店の地下1階スペースMusic HARBORでカプースチンの公開講座でした。個人的には懐かしい場所です。


(この写真はやはり来月ここで公開講座を行なう末高明美先生がいらしていて撮ってくれました(^^))

というのは、ここで確か9年ほど前に収録用の講座を2本撮ったことを思い出したからです。その時は「レベルアップピアノ術」のような内容と、「ハノンの効果的な練習法」についてだったと思います。あまり細かくは聞いていないのですが、ヤマハさんではおそらくその講座を配信用のものとして使っていたことと思います。
そんなこともあって、昨日はカプースチン講座の中でなぜか珍しくハノンの話に脱線したりもしました(笑)。ハノンの楽譜は古くなると私はすぐに買ってしまうので、これまでに8冊も買ってしまったという話は本当です。全部暗譜しているのになぜか買ってしまうわけです(笑)。それだけ入れ込んでいる理由は、私はハノンで「脱力」のすべてを知ってしまったからです。そのせいかどうかわかりませんが、それ以来オールカプースチンの超絶プログラムをやろうが、一日8~9時間練習しようが、有難いことに手に支障をきたしたことはほとんどありません。
…またハノンの話に脱線してしまいました。



昨日は平日のお昼間でしたが、大勢の方々が来てくださりカプースチンの話に花を咲かせることができました。(私が勝手に花を咲かせていただけかもしれませんが。)
実は、ヤマハ横浜店でカプースチン講座を初めてやったのが2006年で、その頃は「カプースチンって何?」という感じだったと思いますが、それから11年も経ってずいぶん浸透してきたという感じを受けました。驚いたのは、その時にも来てくださった方や、先月の山野楽器の講座にも来てくれていた人などがまたいらしてくれていて、内容を少し変えておいて良かったと思いました。いつも来てくださるカプースチンファンの方もいらっしゃるので、自分の講座の内容も毎回少しずつ進化させていかないといけないなと思いました。

| カプースチン |
| 08:10 AM | comments (x) | trackback (x) |

カプースチン公開講座at山野楽器
今日は山野楽器本店での公開講座が無事に終わりました。



考えてみるとここの7階イベントホールで自分が何かをさせてもらうのは初めてだったような気もします。来たことは何度かあるはずなのですが、自分が聴衆ではなくステージ側に立ったのは初めてかもしれません。記憶が怪しいのですが…。そんなわけで、この銀座のど真ん中に、今日は人がどのくらい集まるのか、検討もつかず内心心配だったのですが、ありがたくも満席の聴衆に恵まれて楽しくカプースチン講座をやってまいりました。



これまでこういう形の講座は少なかったと思うのですが、この会場は長テーブルに3人ずつ座って楽譜を開いたりしながら聴講できるスタイルです。そして、今日は皆さんが本当に熱心な感じが伝わってきてびっくりしました。あまりギャグを言ってはいけないかな…という感じで(笑)。
なんと小学校6年生の男の子が一人で最前列の端の席に座って最後まで聴いてくれていました。私は通常このような場では大人に向けて話をするので、その小学生は私の話に退屈しなかっただろうか…と気がかりでしたが、その聡明そうな顔をした彼は、サイン会の時にどこかで待っていたらしいお母さんとともに私の所に満足げな表情をして来てくれたのでたぶん大丈夫だったのかな。



その他に、聴衆の中にはジャズにすごく詳しそうな方々(いつも一定数いらっしゃる)や、もちろん優秀なピアノの先生方、演奏する人、その他たくさんのカプースチンファンが来てくださったと思います。

私はカプースチンの話なら10時間でも喋り続けることができるのですが、毎回その中から2時間分くらい、その日の気分で喋ってしまうので、ひょっとしたら聴衆が求めているものを100%与えられていない可能性もあると思うのです。それで、いつも最後には質問コーナー的に聴衆との双方向のやり取りをするのですが、今日もある若い男の子(先ほどの小学生とは違います)が、現在練習しているという『ソナタ・ファンタジー』のペダリングなどについて質問してくれたりして嬉しかったです。

カプースチンの楽譜が今日はお店に山積みにされていましたが、楽譜もたくさん売れたようです。





サイン会では必ず新しい人と出会いますが、何度も来てくださっている顔見知りの方にも会えることがあります。嬉しいですね。

余談ですが、今日の聴衆の中には自分の生徒の中の一人が来ていて、最後になんと私に「誕生日おめでとうございます!」と言ってお菓子を渡してくれてから帰って行きました。自分のことなど忘れかけていたのでとても嬉しいサプライズでした。どうもありがとう!

| カプースチン |
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5月~6月のカプースチン公開講座(銀座・横浜・新潟)
今月末から楽器店のイベントスペースなどで、続けて「カプースチンまるわかり講座」を3本ほど行なう予定です。
それぞれの楽器店のWebサイトで告知されているようでしたので、下にリンクを張っておきますので詳細をご覧いただければと思います。

◆5月28日(日)14:00~山野楽器銀座本店
https://www.yamano-music.co.jp/a/shops/ginza/score/course#0528

◆6月16日(金)10:00~ヤマハ横浜店
http://www.yamahamusic.jp/shop/yokohama/event/kawakami-masahiro_seminar.html

◆6月29日(木)10:30~ヤマハ新潟店
http://www.yamahamusic.jp/shop/niigata/event/kokai-kouza.html

「カプースチンまるわかり講座」というのはヤマハさんが名付けてくれたタイトルです。私の頭の中からは思い浮かばなかったものです。(笑)
今やカプースチンの音楽にアクセスする人は、おそらくYoutubeなどで演奏を聴いて好きになって、そして「自分も弾きたい」と思って楽譜を求める人が多いのではないかと思います。そういう意味では、すでに聴いて音楽としては理解しているでしょうし、どう弾きたいというセンスもお持ちの人が多いのではないかと思います。そうすると、他の作曲家と同様に楽譜を正しく読んで、あとは好きに楽しく弾けば良いのではないかと私などは思うのですが、簡単にそういうわけにもいかないらしいです。あるいは、ピアノの先生方には「カプースチンを教える」というニーズも出てきたようです。

実は、全音版が2004年に初めて出た際には、1年間にカプースチン講座をちょうど40回やった年(2005年)もあります。それから10年以上経ち、今年はショット社から新たに国内にも輸入されたことで、カプースチンを弾く人もますます増えていくでしょうし、カプースチンという作曲家がクラシック化していく一つの節目になるかもしれません。

ショット社から出た楽譜は、明らかに全音版で私が初めて編集した際の楽譜を元にしているので、カプースチン自身の運指番号が入っています。これは当時私がカプースチンに直接お願いして入れてもらったものです。それまで録音でしか知られていなかったこの作曲家=ピアニストのテクニックが、初めて公開されたということで貴重な資料になったと思います。
それほど価値のあるものですから、先日ショット社とも話したのですが、私が全音版等でこれまで作曲家自身の運指番号を入れて編集して出版した楽曲については、すべての作品においてショット版でも運指を入れるべきということで決定しました。これから出版される新たな作品については、さすがにもうカプースチン本人にそれをお願いすることができないので、それらは指使いナシの楽譜で出版しようという話になりました。これは私自身の意見ではあるのですが、皆さんはどう思われますでしょうか。もちろん、例えば私が校訂者として運指を入れても学習用には役に立つとは思うのですが、作曲者自身の指使いと比べるとその価値にはやはり差が出てくると思われるので、何も入れないほうが良いかなと考えています。まあ、それによってショットから出るカプースチンの楽譜は、親切に指使いが入っている曲と、まったく運指番号がゼロという二種類の楽譜が出ることになりますが、はたしてどうでしょうか?

日本で出版される楽譜には、だいたい校訂者による指使いが親切に入っているのが普通かと思います。それに対して、外国版では運指がまったく入っていないものも多いです。なので、日本の学習者は例えばドビュッシーやラフマニノフ、その他近現代の作曲家の曲を外国版の楽譜で勉強する際には、指使いを自分で決めなければなりません。それによって譜読みが遅くなったりすることも多いかと思います。
一応ショット社との話し合いでは、今後のカプースチンの楽譜の運指番号を入れるか入れないの考え方については上記のように決めたのですが、皆さん(ユーザーの方々)のご意見も聞きたいと思っています。もちろん日本のユーザーの意向だけで決められることではありませんが、少なくとも私からショット社さんにはお伝えできますので、ぜひ多くの方々のご意見を伺いたいと思っています。

| カプースチン |
| 07:18 PM | comments (x) | trackback (x) |

カプースチン「まるわかり」講座
今年は数年ぶりにカプースチン公開講座を再開することとなりました。
特に現在ヤマハさんが相当な思い入れでカプースチンの楽譜を国内に普及してくださっているので、それにともなってカプースチンを上手く(楽しく?)弾くための公開講座(=ピアノ公開講座)の需要が出てきたというわけです。

まずは明後日3月30日(木)に船橋の伊藤楽器での講座です。
ぜひWebサイトを御覧ください。
http://www.ito-ongaku.com/info/info-15782/

カプースチンを弾くためのコツ、あるいは指導者に向けての知識的な部分を提供するということではこれまでと変わりませんが、チラシのテイストは少し以前とは変わりました(笑)。
私自身のカプースチン歴がもう17年とけっこう長くなってきたので、多くの作品に通じて頭の中がずいぶんまとまってきたし、カプースチンを弾く、あるいは教えるためのコツもかなり身についてきたように思います。そのあたりに加えて、講座では最近の新しい情報も交えてカプースチンについて語りたいと思っています。

現時点で今年秋あたりまでに日程がすでに確定しているカプースチン公開講座は以下のとおりです。

◆5月28日(日) 山野楽器(銀座)(14:00~16:00)
◆6月16日(金) ヤマハ横浜店(10:00~12:00)
◆6月29日(木) ヤマハ新潟店(10:30~12:30)
◆10月30日(月) スガナミ楽器町田店(10:30~12:30)

また、日本カプースチン協会主催としてこれまで数回行なってきた『カプースチン・フェスティバル』も、また参加したいという声があちこちから聞こえてきますので、おそらく開催は秋頃になるかと思いますが、今年も行われる方向で動き始めています。
詳細が決まったら、またこのブログでも告知していきたいと思います!

| カプースチン |
| 05:43 PM | comments (x) | trackback (x) |

最近のカプースチン情報から
久しぶりの投稿です。1ヶ月以上もブログを更新しなかったことはあまりないのですが、あっという間に時間が経ってしまった感じです。相変わらず自分の時間がほとんどないので…。

私の生徒たちは現時点でインフルエンザにかかった人はゼロ、風邪も引かずレッスンを休む人もほぼ皆無です。すばらしい。私もお陰様で毎日フル回転です。

さて、カプースチンの新しい楽譜はその後売れ行きも好調のようで、さっそくカプースチン公開講座の依頼が入ってきました。今年は内容を刷新して展開したいと思っています。
3月30日の船橋の伊藤楽器のサロンでの講座を皮切りに、現時点ヤマハ横浜店、スガナミ楽器町田店などから依頼が入ってきたところです。新たにカプースチンを勉強したい人に向けて、演奏のコツ、必要不可欠の知識、そして最新の情報も盛り込まなくてはいけませんね。また、今年は他のカプースチン関連イベントも考えたいところです。

先日1月29日にはバルセロナで無事に西本夏生さんがカプースチンの6番のコンチェルトのスペイン初演を成し遂げたようで、これもカプースチン演奏史においては一つの快挙になるのではないかと思います。まだまだ前例が少ないですから。
特にピアノコンチェルトは録音(CDなど)を残さなければいけないとは思いつつも、演奏するためにはある程度大がかりな準備もいるので、何らかのプロジェクトとして立ち上げて企画しなければなかなか実現は難しいものがあります。

ところで、現在カプースチンについて知ることができるまとまった文献はまだ存在しないと言って良いでしょう。私が2004年頃から楽譜の編集時に執筆した彼のプロフィールや音楽の解説が未だに引用されたりしていることも多いと思います。ただ現在、朗報としてアメリカのウェストバージニア大学を卒業したロシア出身のヤーナ・テュルコヴァさんがカプースチンについての本を執筆中で、ロシア語と英語で同時に出版するべく奮闘中のようです。彼女は、ジャズシンガーでピアニストでもあり、カプースチン本人からはOp.157のソロ曲を献呈されている人です。2015年に大学院を卒業した年にすぐその曲を見事に弾いてすでにYoutubeにもアップされているので、その腕前は確かであることがわかります。2014年末に私がカプースチンを訪問した時にカプースチンはちょうどこの曲を仕上げたばかりで、献呈者の彼女のことは「友達だよ」と教えられ、CDで歌も聴かせてもらいましたが、素晴らしい音楽家でインテリであることは間違いないと思いました。


「Curiosity op.157」の楽譜とYanaさんのCD

おそらく彼女が今書いている本がカプースチンに関する包括的な情報を擁する最初の書籍になることでしょう。私も心待ちにしているところです。

| カプースチン |
| 06:47 PM | comments (x) | trackback (x) |

カプースチンの楽譜がすべて入手可能に?!
2004年に全音楽譜出版社から『8つの演奏会用エチュード』と『24のプレリュード』が出版されて以来、楽譜の出版に関してははからずもいろんな紆余曲折を経てきたカプースチンの楽曲ですが、このほど国内でまた楽譜が簡単に手に入るようになりそうです!

もう先週頃には、この12月に新たにショット社から出版された『8つの演奏会用エチュードOp.40』が国内に輸入されており、現在すでに少なくとも首都圏のヤマハでは入手できるようになっております。来年3月には続けて『24のプレリュードOp.53』の新刊版も入ってくるようです。ほかに、ピアノ・ソナタはすでに20曲全曲がほとんどすべて、また他のソロ曲のナンバーも現物で購入可能です。長らく人気を誇ってきた連弾曲の『シンフォニエッタOp.49』も絶版になってから私はまたショット社さんにずっとプッシュしてきましたが、来年にはようやく発刊されることでしょう。

現在、ヤマハ池袋店で「カプースチン・フェア」をやっています!





「8つの演奏会用エチュード」が山積みでした。

先週からフェアをやっているということですが、すでにこの山はかなり低くなってきているということです。動きが早いですね。

現在国内で手に入るカプースチンの楽譜はヤマハ池袋店にほとんどすべて置いてありました。また、私が先日ヤマハさんに提供してちょうど刷り上がったばかりの「ニコライ・カプースチン大解剖」のチラシや、カプースチンの楽譜商品リスト(最新)なども手にすることができます。

新たなカプースチンブームが起きそうな予感です。これは第二次ブームにあたるのでしょうか。それとも第三次ブーム?!
とにかく、ショット社がカプースチンの全作品を今後も出版し続けていく限り、これからは安定的にカプースチンはもっとメジャーな存在になっていくことは間違いなさそうです。

カプースチンの楽譜が欲しかったという人は、ぜひお早いうちにヤマハにお立ち寄りください。(笑)

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昨日のゲネプロ
6日のコンチェルトの本番のためのGPが昨日ありました。
2週間前に、まだ発展途上でメンバーも全員揃っていなかった合わせの動画を公開したりしていましたが、11/2(一昨日)がそれ以来の13日ぶりのオケ合わせで、実はその時点でもまだどうなるやら全体像がなかなか見えてこない感じでしたが、一夜明けて昨日、一気に一段上がったかなという実感をやっと持てました。オケのメンバーに感謝ですね。数多くの問題点を急速に解消していく指揮者の曽我さんの力も偉大です。あとは私がもっと感動的に弾けるようにさらうだけ(これが一番重要かもしれない。)

ソロピアノのパートは、おそらく皆さんご想像のとおり非常に難しいのですが、オケの中にも難易度の高いパートがいくつもあります。実際にやってみて分かってきたのですが、カプースチンのピアノ・コンチェルトはドラムやベース(エレキ)がとても重要ですね。あとギターも。コントラバス・ソロも活躍するし、このコンチェルトではボンゴも曲に彩りを与えています。もちろんそれに加えて通常のパーカッション・パートもありますし、ハープも加わっています。
これまで聴くことができなかったカプースチンのピアノ協奏曲第3番。名曲です!驚きの連続です。


指揮者の曽我大介さんと

あっという間に本番が近づいてきました。

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| 04:52 PM | comments (x) | trackback (x) |

カプースチンのピアノコンチェルト第3番の練習風景
先日20日のオケ合わせ時の練習風景の動画を一昨日からフェイスブックで公開したりしていたのですが、1日経たないうちに再生回数が2000回を超えるほどの反響があって驚いています。まだ練習の映像で演奏はお恥ずかしい限りなのですが、まだ誰も聴いたことのないカプースチンのピアノ協奏曲第3番が音になって聴けるのだからそれなりに感動ではあります。一体どんな曲かと思っていた人も多かったと思いますが、聴いて安心した(笑)というか、カプースチンがますます好きになったという人もいるのではないかと思います。ここ、ブログでは動画を公開できないので残念なのですが、あとはもう本番を楽しみにしていただくことにしましょう。

ところでその11/6(日)のコンサートですが、これまで入った予約(すでに締め切り)と招待席等でもうほぼ900の座席は埋まってしまうだろうとのことです。あとは、事前に申込みをしていたのに当日用事が入って来れなくなった人などの席が当日券となって出るのかと思います。



さていよいよ本気を出さねばと思っています。

| カプースチン |
| 01:08 PM | comments (x) | trackback (x) |

カプースチンの楽曲解釈
ここのところカプースチンばかり語っているように見えるかもしれませんが、大部分の時間はもちろん普通のクラシックレパートリーに従事しています。だからこそカプースチンでときどき心が開放されるという感じです。(笑)

先日、2回目のコンチェルト3番の合わせをしましたが、本当に奥が深い曲でたくさんの魅力に満ちている曲だということがわかりました。オケ合わせでは、メンバー全員が揃うのはもう少し先になりそうですし、全体像はこれからもっと明瞭に見えてくると思いますが、とにかく指揮者の曽我さんが入念にスコアを見てくださっているのが嬉しいです。カプースチン本人から私が昨年に手渡しでもらったスコアの自筆譜を渡したのですが、彼はそれを見ていると印刷譜と比べて発見することが格段に多いと言います。とてもわかる気がします。



コンチェルト3番のオケ合わせの日には、いろんな人が見学に来てくれています。先日も駆けつけてくれた西本夏生さんは、私とはいつもカプースチンについて熱く語る仲でもありますが、彼女は来年1月にスペインでカプースチンのピアノ協奏曲第6番を演奏することが決まっています。これはおそらく私が2013年に世界初演して以来の演奏になるはずです。

新曲(音源がないものや、あっても新しい作品)の音楽づくりはとても面白いものです。こういう経験を積んでいくと、演奏者・解釈者によって曲の内容や音楽の印象はいくらでも変わるということがよくわかります。

いま同時進行で11/9の室内楽のコンサートの準備も進めています。その夜は、ベルギーのアンサンブル・メンデルスゾーンのメンバーとカプースチンの「ディヴェルティメント 作品126」も演奏する予定ですが、この作品もこれまでほとんど演奏されていません。ただ、いくつか演奏された音源がありますが、私自身が楽譜から読み取るこの曲の本質とそれらの演奏とは全然違うので、本番で自分たちにどんな演奏ができるか楽しみでもあるのです。ただ、弦楽器奏者にとってカプースチンは特に難しいという声もよく聞くので、本当に演奏技術の問題なのか解釈の問題なのか確かめてみたいという感じはしています。今回、チェロはカプースチン演奏の経験者ニコラ・デルタイユさん、ヴァイオリンも高い技術を持つダニエル・ルビンシュタインさんなので、少し頼もしく感じてはいます。

どこまで続くかわかりませんが、1曲でも多く作曲家が意図したものに近い演奏を残したいという一心でやっています。いろんな曲をやってきましたが、本当に「こんなものを生み出すことができるなんて奇跡としか思えない」という曲が山ほどあるのです。
何といっても、こんなにすごい曲(ピアノ協奏曲第3番)を創っておいて、誰にも演奏されずに31年間も黙っていられるという人間の器が私には本当に理解できません。もし自分だったら、「みんな!すごい曲ができたよ~!」とワーワー騒ぐかもしれないと思います。(笑) やっぱり天才は違いますよね。

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プレ合わせ!
今日は、カプースチンのピアノ協奏曲第3番の生まれて初めての音合わせでした。



代振りの学生指揮者で全楽章やりました!
ただ、今日は演奏メンバーのスケジュールの関係でサックス全員とギター、ハープなどがいなかったので完全な形ではありませんでした。それでも、「まさか最後まで行くとは」という感じで、さすがは皆さんプロの卵というか、まあプロですね。思ったとおり、初演ですから楽譜も当然初版ですので、スコアにもパート譜にもミスプリがけっこうあります。それを正しく直しながら合わせていく作業があります。

しかし、今回演奏することでカプースチンの3番のコンチェルトはショット社から正式に出版されたようです。

《ショット社》カプースチンピアノ協奏曲第3番

楽譜にはすでに初演データが載っており(演奏会はまだ来月なのに!)、演奏会の日付とソリストの私の名前や指揮者の曽我さん、そして東京音楽大学のオーケストラの名前も入っているようです。カプースチン演奏史においては、明らかに歴史的なコンサートになるという位置づけですね。

チラシは前回ブログでもお知らせしましたが、往復ハガキでの申込みは10月18日までです!

カプースチン協会経由でもチラシはお送りできます。
→カプースチン協会ホームページ

今回はチケットの動きが早いようですので、カプースチンのたった一度しか聴けないこのピアノ協奏曲第3番、今回は本当にたくさんの人の協力の上に実現したコンサートです。しかも舞台は東京音楽大学!もちろん初演の準備のためにはそれなりにお金もかかっています。30年間も封印されていたこの幻の大作をどうぞお聴き逃さないよう、楽しみに期待してお越しいただければと思います。


| カプースチン |
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新・ピアノ弾きの休憩室 /ピアニスト川上昌裕のブログ。音楽の話題、ピアノ学習へのヒント、日常生活の舞台裏を気まぐれに綴る。