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本番力について(2)

家で弾いている時はうまく弾けるのに、本番では全然弾けなくなってしまう理由は確かにいくつかあります。
ホールでは、いつもとは違う照明の明るさや会場の雰囲気、ピアノも違う機種、そして普段とは違う響きに戸惑います。また、タッチはコンサートグランドは鍵盤の戻りが遅く、重たい感じがします。実際その通りです。フルコンのタッチは、オーケストラを指揮しているような感じというか、自分の指の速さに鍵盤がついてこない感じがします。これに慣れることも必要です。

それから、緊張のあまり、手が氷のように冷たくなってしまう、あるいは、普段出ないほどの汗が吹き出してくる人。弾いている時に、普段はまったくそんなことはないのに、本番になると手の平から無限とも思える汗が流れ出す人や、異常なほど額に汗をかく人もいるでしょう。そういえば、ラン・ランというピアニストがいますが、彼はまるでスポーツのようにピアノを弾くのですが、身体も汗にまみれています。テレビで見ていると、汗が飛び散っていて、あれでは鍵盤の上はほとんど水浸しでしょう。「それでも弾ける」という自信がきっとあるのだと思います。普通はそんなに汗をかいたら鍵盤がすべってしまってまともに弾けなくなります。例えば管楽器だったら、詰まった唾液を時々出さなくては音自体がならなくなってしまうということがありますが、ピアノは少なくともそういうことはない。どんな状況でも弾けるという訓練をやっているのだと思います。ただ、繊細な表現はその際少しばかりは捨てなくてはいけないこともあるでしょうが…。
手だって、本番で凍り付いてしまうという人は、普段から冷たい手でもこのくらいまでは弾ける、というのをやっておくと良いと思います。

だいたい本番などというものは、完璧な環境でやれることなどないと思うべきで、最悪でもここまではできる、というのを自分なりにいろんなシチュエーションとして知っておくこと、それを自信として持っておくことが大切です。
例えば、ある外国の音大では、椅子の高さが変えられないような椅子でレッスンを受けている光景もありました。どんな高さだろうが誰も文句を言わないし、弾くのに特に支障があるとも思っていない様子でした。また、悪いピアノしか与えられていなければ自分の内から湧き出す表現力のほうを高めるとか、いろんな制約があってもなんとかこなしていまうこと。どんな状況でも聴衆に喜んでもらえるだけのパフォーマンスはできる、という気持ちで毎回の本番に臨むことはプロの条件でしょう。

簡単に言えば、タフになることです。そうすれば、たいていの場合は「稀に見る好条件」にしか見えなくなってきます。

ピアノ練習のヒント : 08:48 : comments (x) : trackback (x)
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