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《カプースチンde室内楽Vol.2》終了!!

昨日の原宿・表参道は、よさこい祭り(スーパーよさこい)の最終日で、午後は人ごみと大音量がすごかった中、カワイのホールでリハーサルを無事に開始。よさこいの喧騒が終了する午後5時ちょうどに演奏会の開演時間を設定したのは読みどおりの成功でした。結局お客さんも満員になり、おかげさまで演奏会も無事に終了しました。

昨日のメインはカプースチンのフルートソナタの初演でしたが、共演してくれたフルートの大塚茜さんには他にプロコフィエフとボランの曲を含めて大変ハードな本番だったことと思います。特にカプースチンの曲は、楽譜から読んで音楽に起こし、それを演奏に耐えるレベルまで持っていくのに大変なエネルギーを要するのですが、一発であれだけの演奏をしてくれた大塚さんには本当に大感謝です。もちろん私自身の役割もいつもながらハードでしたが…。



このめまぐるしい時代にやらなくてはいけないことは山ほどあって、1曲にかけられる時間は演奏家であれば誰でもどんどん少なくなっていると思います。こなさなくてはいけない量とそれにかけられる時間が比例しない時代とでもいうか、どの分野でもそれは共通してきていますね。だからすべてがどんどん専門分化していく流れなのでしょうけれども。そういった中で、これだけ密度の高い曲を短期間で初演するという意義はつくづく大きいと思うのです。

と思ってここのところずっとやってきているわけですが、でも本当に大変は大変なんですよね。片手間にできることではないですから…。

さてさて、今日は台風が東京方面に向かっていますから夜までまた家で練習の一日となりそうです。

カプースチン : 11:53 : comments (x) : trackback (x)
いよいよ8月30日

差し迫った8月30日(日)は衆院選の投票日でもありますが、私的には大事な演奏会本番の日でもあります。何かととても忙しい日々を過ごしていました。すでに期日前投票を済ませ、この日曜日は一つの大きな区切りという感じです。暑い夏も終わりですね。

ということで、現在カプースチンのフルートソナタOp.125に捕らわれの身となってしまっています。これって、超傑作じゃないですか!!
カプースチンは、絶対にフルートの音色が大好きなのだと確信してしまいます。全4楽章を通してピアノのパートは室内楽としては破格に難しいのですが、とにかく明るく爽やか!そして円熟した味わいがある。明後日、日本初演か世界初演かわかりませんが、とにかくカワイ表参道で初披露です。
一部だけでも音源をアップしたかったのですが間に合いませんでした。どうぞ本番をお楽しみに!

さて、まだ練習を続けなくては…。

カプースチン : 23:40 : comments (x) : trackback (x)
バルトークとカプースチン

バルトークという作曲家もどのような作曲家なのか、これもいまだに評価が固まっていないようにも思われます。カプースチンは、この作曲家のピアノ協奏曲も3曲すべて青年時代までに勉強しています。その斬新な部分や、共感したものは自分の音楽の中にも確かに取り込んでいるように見えます。

バルトーク(1881-1945)はハンガリーの作曲家ですが、音楽史の中ではとても重要で、多くの新しい試みをした作曲家です。現在では子供のためのピアノ作品も多く知られるようになりましたが、やはり正しく理解されるまでには時間のかかった作曲家の一人でしょう。民謡の研究に大きなエネルギーを費やした人で、作品にもそれが大いに反映していることが知られています。彼は自国ハンガリーやルーマニア、スロヴァキアなどの伝統音楽の収集によって、新たな感性を従来のクラシック音楽に付け加えました。民謡収集によって新たな発見をし、それを自身の現代的センスと結び合わせることで、他の作曲家にはない音楽の魅力を引き出した個性ある人であったと言えます。

民謡には西洋音楽にはない要素があって、例えば音階は長調でも短調でもないものが出てくる、したがって新しい和音の組み合わせが可能になるという。あるいは、民謡では拍子の感覚も自由で、西洋音楽の原則に縛られない自由さがある。2拍子系と3拍子系が交錯するなど拍節の交替が頻繁に起きる。そこから生まれる違った美的感覚から現代音楽を発想している。さらには、ピアノを「打楽器的に」使ったりもする。そうかと思えば、例えば小節数の扱いに正確な「黄金比」を使ったりと、そんな数学的で知的なアプローチもあったりする。この作曲家は、言ってみれば、自然主義者であると同時に数学的な頭を持ち、さらに生命力あふれる強いリズム感を持っているというような得体の知れない感じです。なんだかカプースチンと似ているような気もしますね。(笑)

まあカプースチンという人は、同時代の新しいものにはひととおり興味があったようで、もちろんシェーンベルクやヒンデミットの作曲法も詳しく学んでいるし、このバルトークにも大きな影響を受けたと言っています。

カプースチンのモスクワ音楽院時代の話。
あるときバルトークのピアノ協奏曲第3番(1945)を自分の先生であるゴリデンヴェイゼル氏の前で弾いたら、理解を拒絶されたとか。あるいは、出だしのユニゾンのところだけ聴いて、「そこは良い響きだね」などと言ったというレベルだったとか。彼は現代音楽を理解しなかったらしいのですね。シェーンベルクにもプロコフィエフにも懐疑的だった。そのような超保守的な先生のもとで、カプースチンは当時から前衛的なものをどんどん自発的に吸収していたということですね。

カプースチン : 18:55 : comments (x) : trackback (x)
プロコフィエフとカプースチン

次のカプースチン・シリーズの演奏会(8/30)には、プロコフィエフのフルートソナタも演奏します。これはよく知られた曲でしょう。
プロコフィエフ(1891-1953)はすでに有名な作曲家ではありますが、本当の評価はまだこれからだと思います。7曲の交響曲など、現在どのくらい好まれて演奏されたり聴かれたりしているか。研究書や伝記もまだ少ないと言えます。

実はプロコフィエフが書いた日記(1907~1922)というものがあって、最近になってようやく英語に訳されて2冊出ました。後半のほうは昨年出版されたばかりです。この日記は日本語ではまだ読めませんが、彼が日本に滞在していた時(1918年)に書いた部分だけは日本語への翻訳が完了し、彼の書いた短編集の翻訳と一緒になってこの8月に出版されるということです。これは私の勤める音大のロシア語の先生が翻訳にあたったものです。すばらしい仕事に感謝です。

プロコフィエフのピアノ協奏曲には、私は大学時代にかなり夢中になりました。今でこそ、若いピアニストたちは彼の2番や3番の大曲を普通にこなしています。でもつい最近まで、これらの曲は難しすぎるとして、多くのピアニストには敬遠されていたはずです。

今から50年以上さかのぼってカプースチンの青年時代、プロコフィエフのピアノ協奏曲はロシアでも弾いている人はまだあまりいなかったことでしょう。カプースチンは18歳の頃(1956年)、モスクワ音楽院に入学する試験で、他の曲とともに準備した中にリストの《ドン・ジョバンニ幻想曲》とプロコフィエフの《ピアノ協奏曲第2番》があったそうですが、試験委員の先生は「ドン・ジョバンニ幻想曲を弾きなさい」と言ったそうで、プロコフィエフの協奏曲は評価のしようがなかったというわけです。彼は、本当はプロコフィエフを弾きたかったのです。どちらにしてもこの選曲はヴィルトゥオーゾですけどね。

カプースチンとプロコフィエフの出会いは、そのようにかなり早い段階で始まっていて(ジャズとの出会いと平行して)、青年時代までには5曲のコンチェルトのうち左手のために書かれた第4番以外はすべて隅々まで弾いて勉強していました。プロコフィエフのさまざまな新しい音楽的試みは、今聴いても新鮮なものがあるし、明らかに後世の作曲家に大きな影響を与えています。もしプロコフィエフがいなかったら、カプースチンの名曲の大半は生まれていなかったものと思われます。

カプースチン : 20:15 : comments (x) : trackback (x)
《カプースチンの響宴》大盛況終了!!!

昨日のカワイ表参道パウゼでのカプースチン・コンサート。
満員のお客さんを迎えて大盛況のうちに終了しました。
皆さん、どうもありがとうございました。


アンコールでは、ローゼンブラットの《2つのロシアの主題によるコンチェルティーノ》が演奏され、拍手が鳴り止みませんでした。


昨日の出演者。個性揃いです。

演奏したのは、石井理恵(いしいりえ)さん、森浩司(もりこうじ)さんを中心に、米津真浩(よねづただひろ)さん、西本夏生(にしもとなつき)さん、浜崎史音(はまざきしおと)さんの5人。弾き手によって、カプースチンの魅力がいろんな面から伝わってきました。





終了後も、興奮してなかなか会場を去ることができませんでした。
お客さんの中にはコアなカプースチン弾きの顔も。

皆で最後にもう1枚。

次回8/30に共演するフルートの大塚茜さん、カプースチンの楽譜を日本で最初に世に送り出した門田さんや、カプースチンに作曲のインスピレーションを今も与え続ける高沖氏の顔も見えます(^^)

皆さん、本当にお疲れ様でした。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

カプースチン : 09:46 : comments (x) : trackback (x)
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