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CD〈カプースチン室内楽作品集①〉7月7日発売!

今年3月に録音した苦心作、「カプースチン室内楽作品集①」がようやく来月7月7日に発売となります。



室内楽といっても、すべての作品にピアノが入ります。
収録曲=
・シンフォニエッタ(連弾) 作品49
・フルートとピアノのためのソナタ 作品125
・ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 作品70
・ディジー・ガレスピーの「マンテカ」による2台のピアノのためのパラフレーズ 作品129

このCDは、まだこれまで録音の存在しなかった作品が半分を占めます。
一度紹介しましたが、日本アコースティックレコーズのHPで、プロモ映像が見れます。
こちら
このサイトで、上のほうの「動画を観る」をクリックすると、レコーディング風景を観ることができます。演奏も一部聴けます。(実際のCDではこれらのテイクとは違うものが使われています。)

→CDをAMAZONで買う
おそらくアマゾンでは発売日に購入できると思います。

カプースチンという作曲家は、あれだけ凄い曲を書いていて、自分から自己宣伝をするような性格の人ではなかったので、世に知られるのが10年以上は遅れたと言えるでしょう。ようやく最近になって光が当たってきて、世界の音楽家たちが注目するようになりましたが、本当に普通に演奏されるレパートリーになっていくのはもう少し先のことかもしれません。

カプースチン : 22:23 : comments (x) : trackback (x)
「できる!」と言い切れる才能

もう一つ、辻井伸行君で紹介したいことは、これも先日のテレビの中でも私が言いましたが、何でも「できる!」と叫ぶあのすごさです。人間、よほど強い精神力がなければ、物事に対して常に明るく前向きには考えられないと思うんです。彼にはなぜあれほどの心の強さがあるのか、その秘密についても紹介しましょう。

これは、成功する人の考え方、物の見方のパターンという話になります。
いつも私は伸行君のことを訊かれた時に、「彼の口からマイナスの発言は聞いたことがない」という表現を使います。本当にそうなのです。これは、簡単なことのようでなかなか真似できるものではありません。「言い訳」や「愚痴」のようなものがまったくないのは当たり前。それどころか、現実的なさまざまな障壁が出てきた時に、それを障壁とも思っていないようなのです。
頭の良い人は、問題が起きた時には現実をよく見据えて問題解決をしようとしたり、すぐに解決できないように見えることには、事実分析をしていろんな方向から解決策を見つけたりするでしょう。そしてそれが普通だと思っていることと思います。でも、冷静に分析しているように見えても、実は「できない理由」ばかり挙げてしまって、結局「その方向では無理だろう」と思って終わってしまうケースが実際には多いと思います。

ところが、成功していく人は、障壁が出てきたら物事が後退したと観るのではなくて、それを解決して着実に一歩進んだ、嬉しいと感じるような思考パターンを持っています。例えば、発明家に数多くの失敗はつきものですが、天才的な発明家はみなそれを失敗だと思わずにそれは「前進」だと言っています。だから、何が起きても停滞も後退もなく、それは前進しているということで、喜びを感じるわけです。

伸行君には周りの物事をすべて良い方向に引っ張っていく才能があります。子供の時から、周りの大人たちが落ち込んでいる時にさえ、一人だけ「大丈夫ですよ」とニコニコ言うようなところがありました。必ずしも物事を深刻に分析して考え、そして解決策を見つけ出しているわけではないのでしょうが、なぜか事態はいつも解決の方向に進んでしまうのです。

本当に彼はいつも挑戦の連続でしたが、ヴァン・クライバーンコンクールだって、考えてみたら大きなハンディを持ってあんな難しいコンクールに挑戦するなんて常識的に見たら前例がないので皆が反対するでしょう。本人も「やっぱり無理か」と思ったらそこまでです。そしていつでもやめることもできます。でも最後まで自分を信じることができる強さを持っているのが彼のすごいところです。

そのような精神的な強さは学ばなくてはいけません。
私は人間としての彼から学ぶことがとても多かった気がします。彼を長く観察してきたことで、私はピアノ教育に関する学びも非常に大きいものがありましたが、それ以上にいろいろなことがあったことに気がつきます。

雑記 : 20:59 : comments (x) : trackback (x)
人の「才能」というもの

「才能」というものは、一部の天才と呼ばれる人にしか与えられたものではないと思います。私は、どんな人にも必ず秀でた部分、伸ばすべき才能があると信じています。

この話は昨日の講演でも少し触れたのですが、才能というものは最初から誰にも分かるようには現れるわけではありません。あの辻井伸行君でも、最初から天才だと私は思っていたわけではないのです。子供のうちはまだ個性は磨かれていないので、それがもし将来の天才であったとしてもかなり荒削りです。でも、他の人と違うものを持っていたら、そこに気がつかなくてはいけないわけです。そう、人の才能を見いだすには、「他の人と比べてみて明らかに違うこと、ちょっと変わっているように見えること」に注目することが大切です。

辻井伸行君において他の人と違っていたことと言えば、例えば体を揺らしてピアノを弾くこと。あれはピアノを弾く姿勢においては必ずしも良くないのでは?と思う人もいるでしょう。でも見方を変えれば、あれほどリラックスしている弾き方はないとも言えます。そう考えると、その弾き方を生かしてみようという発想に変わります。
また、タッチにおいてもそうです。鍵盤に張り付くような弾き方は、専門的に言えばあまり良いものではありませんが、考えてみれば大切なのは「打鍵のあとの脱力」です。それさえできていればタッチはいろいろあっても良いのではないだろうか?その発想から、彼のその弾き方を生かしていく路線を見つけ、その結果、独特な味のある音色が生まれました。人とは違う部分にこそ自発的なものがあって、それを伸ばしていく方向が大切です。邪道と思われた奏法が、結果的に「どうしたらあんな素晴らしい音色が出るのか」と人に言わせたりするものに変わったのです。

あるいは、彼の極端なまでの「楽観主義」というか「ポジティヴ思考」。
演奏会でたとえ小さな失敗をしても、くよくよしないどころか、その演奏さえも大成功の演奏だったと信じて疑わないほどの明るさ。これも、見方によっては不思議というか、自分を客観的に評価する力が弱いのではないか?、それで本当に大丈夫なの?と思う人もいるでしょう。こんな人はほかにはあまり見ません。でも、これこそが人と違う部分=彼の才能であり、彼の伸ばすべき個性なのかもしれない、ということです。上手くいかなかったところばかりよく気がつくような性格ではない、というのが、彼の個性であり才能です。

そんなふうに見ると、人とはちょっと変わった行動をとる子供や、人とは違った考え方をする子供がいても、そこにこそ、その人の独自の才能が花開く可能性が高いのです。天才になるような人には必ず何か突飛で変な部分があります。そういう人は、例えば、学校生活に馴染まなかったり、常識的に見てもちょっとおかしい子供と見られることも多いでしょう。しかし指導者であれば、そこにこそ伸ばすべき個性があるかもしれない、という見方ができることが大切でしょう。

昨日喋った内容とも重なりますが、私が「才能」や「個性」についてどう考えているかということを少し書いてみました。

雑記 : 22:46 : comments (x) : trackback (x)
言ってみれば初めての経験

沖縄へ行ったのは、実は昨年からすでに決まっていたのですが、沖縄の中小企業家同友会という組織から、この組織の全国協議会が主催するものの一つである「障害者問題全国交流会」(第15回)において記念講演を依頼されていました。
私は勉強不足で(というか、畑違いで…)あまり知らなかったのですが、この組織は中小企業の経営者たちが中心となって全国に多くの会員を有する組織で、実際に今回の主催に関わっている方たちにお会いしてみても、本当に純粋な思いで社会的に活動しているプラス思考の人たちが多く感動しました。

それで、私がなぜこの会でお話しさせていただけるのかというと、辻井伸行を育てた先生ということがその理由です。この「障害者問題全国交流会」というものは、障害者雇用の問題を中心にして、広くはこの組織のいろんな側面、会社での人間関係や経営上の工夫、交流を通してさまざまな情報交換など多くの目的があります。この中小企業同友会の活動を見ていると、雇用の促進にも大きく貢献して日本の経済をここから元気にしていくというほどのパワーさえ感じられる、本当にバイタリティーに溢れる社長さん方が全国から多数集まってくるという会で、そんな場所でどうして音楽家の私が講演を…というプレッシャーを感じないわけではありませんでしたが、とにかく頑張ってやってまいりました。


講演後、ホテルのレストランで

北海道出身の私ですが、沖縄にもだんだん親近感を覚えてきました。沖縄出身の東京音大の卒業生の教え子も嬉しいことに駆けつけて来てくれて、午後には首里城へ行ったりする時間があり、自分のライフスタイルとしてはかなり珍しい「観光モード」になりました。





主催者の方々には本当によくしていただきました。
考え方の素晴らしい人たちが多く、私が普段あまり接することのない世界にも、こんなにも世の中を良くしようと思って生きている人たちが大勢いるのだなあ、と。そして、自分はまだまだ勉強不足だったかもしれない、といろんなことを考えさせられ、この経験を通してますますいろんなことを幅広く勉強したい気持ちになりました。
関係者の皆様方、本当にどうもありがとうございました。

雑記 : 09:45 : comments (x) : trackback (x)
沖縄に来ました

ここのところ本当に目まぐるしく動いています。


ホテルに入るなりゴーヤー茶ですからね。

いま飲む気分にはなれませんが…。

カプースチンのファンには世界中から追いかけられています。
今日も韓国の熱烈なファンという方から「シンフォニエッタ」の楽譜がほしいと、なんと日本語(これは翻訳機能をそのまま使った文章か?)でのメールを頂きました。意味は通じるし、情熱が痛いほど通じてくる。
本当に私からもお願いしたいですが、どこか出版してくださらないでしょうかね。近々リリースするCDの編集最終チェックも終わりましたし、この音源を聴いた人から、今後楽譜の問い合わせはさらに増えるでしょう。私にはもう返事が追いつかないのです。カプースチンの「シンフォニエッタ」は絶対に売れる作品なのになぜ出版できないのか、世の中本当に不思議なことがたくさんあります。私はもう半年以上も働きかけているのですが、まだ実現していません。なんとか良い方向に流れを変えたいものです。

さて、明日は講演です。
えっ?
私が演壇に立つのです。

雑記 : 22:59 : comments (x) : trackback (x)
NHK『心の遺伝子』放映

先日7日の放映と翌日の再放送が終了し、大変大きな反響がありました!
私のところへも電話やメールをたくさん頂きました。皆さんどうもありがとうございました。
NHKさんからも情報があってこの日の視聴率も出たようですが、枠史上最高を記録したとのことです。とても嬉しいです。

皆さんから、泣いたとか、感動したとかいうコメントをたくさんもらえて嬉しかったですが、でも何よりすごいのはやはり伸行君かな、とあらためて感じています。
私としては、辻井君に影響を与えたということで、自分のこともある意味初めて公に詳しく紹介され、幼少時の写真などかなり恥ずかしいものも出てきました。
実は、収録当日までVTRの内容は明かされていませんでした。出演者はみな当日トークを収録しながらその場で初めて映像を観たわけです。私も何が出てくるのかドキドキしてはいましたが、「もう最後は何でも出てこい(笑)」という感じで。

少々のドラマ仕立ては仕方ないと思いますが、視聴者から観れば感動したということになるのだと思います。私自身の人生としてはまだ本当の裏話がいろいろとあることはあるのですが(笑)。でも実際NHKさんにもこの番組に関しては相当の反響が寄せられたそうで、ディレクターさんの喜びはそのまま私の喜びでもあります。
初めて真実が明かされたというような部分もありましたし、番組としてのクオリティは高かったと思います。私自身は彼のことをこれまでかなり控えめにしか語ってこなかったので、このような番組で過去の彼との歩みを客観的に振り返る良い機会になりました。

伸行君本人はアメリカツァー中で、帰国したらまたすぐ国内で演奏会が続くようです。ますます頑張ってほしいですね音符

雑記 : 08:56 : comments (x) : trackback (x)
ジャズはやっぱり好きです

NHK教育で4月から始まった坂本龍一の「スコラ~音楽の学校」をほぼ毎週録画していますが、やはり知的刺激を受けますね。私も今にしてカプースチンからさまざまなジャンルの音楽に真剣に目を向けるようになりましたが、なぜ自分はクラシック音楽だったのだろう?と考えてしまいます。

ジャズピアニストの山下洋輔は、中学生の時に映画『「ベニー・グッドマン物語」を12回も観た』と番組内でも言っていましたが、やはり黙っていても自然に引かれてしまうものにその人のその後の人生を決めるものがあるのだろうな、とは思います。私も今となってはジャズが大好きですが、そのような機会はなかったように思います。では自分が中学生の時には何をしてたかな?と思うと、やっぱりショパン全集20枚組LPレコードを毎日聴いていたとか、そういうことになるわけです。

それでもジャズがなかったら現代の音楽はどうなっていたのだろうか、と思います。常に最先端の音楽を求めていた歴史がジャズにはあるし、クラシック音楽とは別の道を歩みながら、音楽がこれほど発展するとは最初は誰も予想しなかっただろうと思います。

坂本龍一のこの番組のシリーズが『バッハ』と『ジャズ』と『ドラムス&ベース』という3つのシリーズで組まれたことには深く感じるものがありました。現代はどちらかというとリズムの時代なのですよね。それからジャズから出てきたハーモニーやコードも、一見すると難しい数学のように複雑になっていくばかりで、それを順を追って自分のものにするには長いプロセスが必要なことは誰でも想像できるでしょう。私は、ヴォロドスが弾くピアノ演奏の極致を聴いても感動しますが、この番組を観ている時のほうが自分への知的刺激は大きいように思います。過去の音楽を振り返りながらも、良い刺激のある新しい音楽に触れていると、「現文明はまだまだ発展し続けていくのだな」ということを確信できるような気がするのです。

もちろんクラシック音楽でもカプースチンの現在進行形の作曲活動など見逃せないものもありますが、とにかく頭だけは固くなってはダメだな、と強く思います。カプースチンのピアノ協奏曲では、ドラムセットがオーケストラに含まれていてリズムを刻みます。斬新です。こんなのは従来のピアノ協奏曲ではあり得なかったことです。

クラシック音楽だけに携わっていると、自分にとってはちょっと危ないかもしれないなと感じることがあります。中学・高校時代にはまだあまりにも狭い視野で物事を見ていた気がします。今、そのツケが回ってきているという感じです。だからなんでも早めに好奇心を持って物事に触れておくべきですね。こんなもの自分とは関係ない、とある時思ったとしても、ほとんどのものは将来自分と大いに関係が出てくるものなのですね。

雑記 : 23:03 : comments (x) : trackback (x)
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