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クルティシェフのレッスン

前の記事にも少し書きましたが、2007年のチャイコフスキー国際コンクールで第2位(1位なしの最高位)入賞者でもあるミロスラフ・クルティシェフがちょうど来日しています。先日私たちの東京音楽大学でもレッスンとミニコンサートをしてくださったのですが、昨日は大学で個人レッスンがありました。選ばれた6人の学生がレッスンを受けられたのですが、運良く私のクラスのピアノ科の学生が1人入っていました。その学生にぜひ通訳をやってほしいと強く説得され(笑)、自分のレッスン時間を調整してクルティシェフのレッスンに立ち会いました。まあこちらもそんなことでもなければ通常は仕事が詰まっているので、海外から著名人が来ていて貴重なレッスンをしていてもなかなか顔を出したりできないものなのです。

昨日は私のその生徒のレッスン時間は夕方からだったのですが、クルティシェフ先生がレッスンしていた部屋は私のレッスン室とは別棟だったので、かなり走ってわずか開始の5分前にたどり着きました(笑)。そしてドアから部屋を除くと熱いレッスンが展開されていたのですが、なぜかそれを見て私は20年前のモスクワ音楽院を思い出したのです。「なぜだろう?」と考えたのですが、実はもう夕方なのに電気をつけるのも忘れてそのままレッスンしていたからでした(笑)。薄暗~いレッスン室でクルティシェフはお構いなしに弾き続け、聴講の学生たちも黙って座ってレッスンを見学していました。ちなみに、私たちは通常どのレッスン室でも照明は朝から晩までつけています。

さて部屋の中に入ると、スクリャービンのソナタ2番をクルティシェフは情熱的に弾きながらレッスンを展開していました。少し時間をオーバーして前の人が終了し、続いて私の生徒のメトネルのピアノ・ソナタのレッスンです。私自身、クルティシェフに会ったのは初めてだったのですが、話し始めるとすぐに意気投合しました。レッスンが始まる前から少々盛り上がってしまいどうなるかと思いましたが、その後のレッスン内容はとても充実したものでした。彼は実は最初、「メトネルはもちろん知っているけれども自分は弾いたことはないので…」と謙虚な感じでしたが、「でも自分はラフマニノフはほぼ全部弾いているので」ということで(ラフマニノフとメトネルは非常に近い存在なので)自信を持ってレッスンをしてくれました。やはりこういう作品に対する音楽の感じ方は、ロシア人独特のものも少し感じました。

彼はサンクト・ペテルブルクでもう5年くらい教えているらしいのですが、メトネルを弾く人は今でもあまり周りにいないようではありました。でも、彼はレッスン中にソナタを少し弾いて見せてくれましたが、ほとんど初見で弾いているとしたら「正しい感性を持ってよくそこまで弾けるな」と感心しました。そのソナタに対する音楽的センスはなかなか説得力があり、学生にもとても勉強になったと思います。

ピアニストとしてはかなりエネルギッシュなタイプです。ラフマニノフなどを弾くと低音などすごい大きな音を出しますので、大ホールでコンチェルトなどを弾くと特に聴きごたえがあるかもしれません。彼は自身の演奏だけではなく、レッスン(マスタークラスを含む)もけっこうしているようです。ペテルブルクでは10人ほど生徒さんを持っているようですが、その10人でも多いなと感じることも時々あるとか。まあ忙しい演奏家であればそうかもしれません。

とにかく彼は本当に明るい性格で、しかもよく喋るのでとても楽しかったです。昨日は思いがけぬ良い出会いとなりました。

(気がついたら写真を撮り忘れていました。)

雑記 : 19:02 : comments (x) : trackback (x)
公開講座2回行いました

ここのところ、カプースチンに関係する仕事が多かったです。
16日宮地楽器と19日ヤマハ名古屋店でのカプースチン公開講座を終えてきました。

名古屋のヤマハの店舗は昨年リニューアルしたばかりです。
昨日のカプースチン講座は4階のグランドピアノサロンで行ないました。





8階にもホールがありますが、4階のスペースも想像していたよりもかなり広くてとても気持ち良かったです。ヤマハ名古屋店はとても大きいということを知りました。置いてあるグランドピアノの数も国内の店舗ではすごく多いほうだと思いました。
カプースチンの講座は皆さんに熱心に聴いていただけて本当に良かったです。ただ、まだまだこの作曲家についてはこれから本当の意味で知られていくのだろうなとも感じました。

同じ4階のこのフロアで2日後にミロスラフ・クルティシェフが公開レッスンをするという情報をチラシで入手。彼はちょうど来週東京音大にも来るのでお会いできるなと思っていたところでした。

昨日のヤマハ名古屋店のスタッフはとても楽しい方ばかりで、初めて会った気がしないというか(実際、池袋や銀座ヤマハなどで何度もイベントでお世話になっていた親しい方もいらした)、ずいぶん楽しい話で盛り上がってしまい、あやうく帰りの新幹線に乗り遅れるところでした。(笑)


講座では大変お世話になりありがとうございました!
(お世話になったお三方と一緒に写真を撮りたかったのだけど、タクシーに飛び乗ってから気がついた。)

カプースチン : 10:03 : comments (x) : trackback (x)
明日、カプースチン公開講座

多くのピアノ学習者や愛好家たちにカプースチンが知られるようになり、演奏や指導への需要も高まっているようです。楽譜の出版状況もだんだん整ってきているしYoutube音源等もすごく多くなってきているので、カプースチンには10年前よりずいぶんアクセスしやすくなってきたと言えるでしょう。

さっそく明日は首都圏でカプースチン公開講座が一つあります。
場所は宮地楽器小金井店のさくらホール。
情報はこちらです→https://koganeishop.miyajimusic.jp/event/201804_kapustin/

同様の公開講座の予定は、今年決定しているものだけで4~5本入っていますので以下に書いておきます。興味を持っていらっしゃる方と時期と開催場所がうまく符合すると嬉しいのですが。

2018年
♪4月16日(月)10:30~12:30 宮地楽器 小金井店
♪4月19日(木)10:30~12:30 ヤマハグランドピアノサロン名古屋
♪7月2日(月)10:30~12:30 ヤマハ岡山店
♪9月27日(木)10:00~12:00 スガナミ楽器 経堂店
♪11月29日(木)10:30~12:30 伊藤楽器 松戸店

公開講座の内容は毎回少しずつ更新して、また場所によっては扱うテーマを微妙に変えたりしています。さて明日はどんな内容になるのか…。

カプースチン : 18:38 : comments (x) : trackback (x)
新しいカプースチンCD録音終了!

昨日までの3日間、埼玉県「キラリふじみ」でカプースチンの新たなCDのための録音セッションでした!



録音最終日の昨日は、関東圏今年一番の強風が長時間にわたって吹き荒れて、録音を中断せざるを得ないというハプニングもありました。つまり、ホールのステージに設置した高性能のマイクがホールの外の風の音を拾ってしまうのです。そのため、夕方になって風が少し弱くなってから夜にかけての時間に集中して収録したので体力がギリギリでした。

それにしても、ハプニングへの対処の仕方というか、こういう際にどのように録ればダメージを最小限に抑えられるかなど、工夫を凝らせば物事というのは意外に何とか乗り越えられるのだということが分かりました。もちろん優秀なレコーディング・スタッフたちであるからこそ出てくる知恵という部分もあったと思いますが。詳しくはテクニカルな話なのでこれはまた他の機会に。

とにかく昨日までの3日間、予定していたカプースチンの大量のプログラムを弾き切って無事に終了できたのは良かったです。新曲(難曲?!)も多かったので、それらの曲を自分のものにするためには思ったより多くの時間が必要でした。

今回収録した曲はカプースチン ピアノ作品全曲シリーズVol.2になるものですが、ピアノ・ソナタ第19番を含む4作品がCD録音としては世界初になることと思います。

とにかく昨日の夜遅くまで全力疾走したのでバテ気味ですが、無事に終わって一安心です。



オクタヴィア・レコードの素晴らしいメンバーと調律の足立脩さんに心から感謝です。本当にありがとうございました!!

カプースチン : 08:59 : comments (x) : trackback (x)
iPhoneに乗り換える

長らく携帯はAndroidを使っていましたが、ついに先日iPhoneに乗り換えました。まずは写真が優れているというのも以前から気になっていたことでしたし、いずれiPadで楽譜を持ち歩きたいとも思っていました。そのためにもスマホもやはりiPhoneを持ちたいと思っていました。まだ少し使ってみただけですが、iPhoneのある種のシンプルさと機能性はやはり自分に合っていると感じました。

電子楽譜に関しては、昨年末に山野楽器からGVIDO(グイド)という新しい商品が出たので実際に見に行ったりもしました。というのは、お店で大きく宣伝していましたし、2ページ開きで楽譜が見られるという点と、まるで紙のようで目に優しいという点が気を引いたからです。それでいろいろ検討したのですが、その点は良かったものの、現時点ではまだ譜めくりに少々難点があって断念しました。電子楽譜に関して譜めくりは重要なポイントです。GVIDOでは、楽譜の端の決まった部分に指を持っていかなければ譜面がめくれないということと、タッチが失敗すると譜めくりの反応が遅い場合があるのです。少々厄介なことには、速く変わる場合もあれば1~2秒経ってからめくりが成功する場合もあるのです。この点は、iPadであればどの部分をスワイプしても一瞬でめくれるし、譜がめくれたかどうかがはっきり分かるのです。iPadでは紙がめくれるような軌跡が見えますが、これが意外に素晴らしいことなのだということがわかりました。というのは、GVIDOではめくれる時にはサクッと音もたてずに次のページに変わるのですが、めくれた瞬間を見逃すと前のページなのかめくった後のページなのかがとっさに分からないことがあるのです。
新商品は今後徐々に改良していくとは思いますが、私の感覚ではiPad Proのほうが画面は小さい(しかも1ページ仕様)ですが、まだいろんな意味で優勢ではないかと感じます。もちろん譜めくりのための足のペダルもありますが、やはり手でめくるのにも支障がないことが重要だという気がします。

まだiPad Proをすぐに仕入れる予定はありませんが、いずれはタブレットも含めて全部Appleで統一していきたいと漠然と考えていたので、とりあえずiPhoneデビューしたわけでした。自分にとっては何かといろんなことが便利になると思っています。

雑記 : 23:43 : comments (x) : trackback (x)
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