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辻井伸行プレミアム・リサイタルin浜離宮朝日ホール


昨日はまた二人で辻井君のコンサートへ、最近では特に私には少々珍しいソロリサイタルで、ホールも浜離宮朝日ホールというのもまた珍しかったというか、この場所で彼の演奏を聴くのはひょっとしたら初めてだったかもしれません。終演後に楽屋を訪ねてみて、「うーん、ここで彼に会った記憶はやっぱりなかったような気がする…」と思いました。

でも浜離宮朝日ホールは個人的にかなり以前から大好きなホールです。昨日のリサイタルで特筆すべきことは、とにかくコンサートの最後はもうお客さんが異様に沸いていたこと。ひょっとしたらいつものことなのかもしれませんが。でも、アンコールを4曲弾くことが彼にとってどれだけ珍しいことなのかはわかりませんが、プログラム最後のF.リストの『スペイン狂詩曲』を弾いてから、おもむろにアンコールを弾き始め、その最後の最後にさらにリストを2曲(それも決して軽い曲ではない!)を弾いたのは私もビックリしました。もう弾く意欲満々のピアニストしか決してしないであろうと思われる行動というか、よく若手ピアニストで腕に相当の自信があってパワーも有り余っている感じのそういうパフォーマンス(例えばアンコールで難曲を次々にものすごいスピードで弾くような)を見たことはありますが、彼のコンサートでは私個人の経験としてはこれまでなかったのです。ひょっとしたらお客さんは感動して聴いていただけかもしれないけど、私の表現では(多くの人は理解不能でしょうが)「おー、彼も生身の人間パワー全開のピアニストだったのだ!」という言葉になるのですが、内心(嬉しくて?)笑いが止まらず理性もぶっ飛んでしまいました。いや、もちろん感動したという意味ですよ。

終演後はこちらも大いに元気になったのは確かで、多くのお客さんもきっと幸せな気分になったか、あるいは圧倒されたかもしれません。それは彼の演奏そのもの、あるいは彼のサービス精神からそう感じた人もいたかもしれません。リストの曲を結果的にあれほどたくさん弾いた後、演奏者本人は楽屋でどうなっているのだろう??と思っていましたが、やはり思ったとおり「まだまだいける!」というテンションでした。「なんだか大人になったな~」という、彼の演奏から受けたものとは関係ないことを私は切実に思ったのでした。「いや彼は正真正銘のピアニストだったのだな~」という、訳の分からない感動というか、いやもちろん彼は昔からもう立派なピアニストなのですが、何か昨日はそこにさらに新しいものを感じたということです。昨日のプログラムには珍しい新レパートリーが入っていたこととも関係しているかもしれません。フランスもの、スペインもの…そしてそこからリストへと繋げる流れは、おそらくよく考えられたものだったのでしょう。もちろんアンコール曲まで考えていたわけではなく、昨日のアンコール4曲はその場の勢いで選んで弾いたということでしたが、結果として今までとは違う意外な辻井君の一面を見せてもらえた、というような印象を受けました。彼はすごいパワーを持っていることは間違いないでしょう。

もう数日間プレミアムリサイタルが続いて、その後はまた海外ですね!いつも応援しています。

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