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人間としてのカプースチン


この8月~9月には自分自身が企画や運営、あるいは出演するイベントが3つか4つ立て込んできてにわかに忙しくなってきました。そのどれもが数十人~数百人くらい関わる規模ですので、そのための準備にいよいよエネルギーが沸いてきているところです。

最近カプースチンが今まで以上にクローズアップされていることもあり、先日久しぶりに自分が過去にブログに書いた「カプースチンからの手紙」の記事を全部読み返したりしていました。2003年~2004年頃からカプースチン本人と直接の交流が始まりましたが、その後は彼とEメールのやり取りをずっと続けていました。それはまずは楽譜を出版するという大きな仕事があったからです。最初は英語で、そしてその後はずっとロシア語でやり取りをしました。その内容の一部を翻訳してすでに私の解説付きでブログに17回ほどにわたって公開しています。サイトの検索窓に「カプースチンからの手紙」というキーワードを入れると記事が出てきます。3回分の記事の検索結果が出た後に、さらに「LOAD MORE」のボタンを何度か押すとすべて出てきて順番に全部読めます。

すべてを読み返していてあらためて思ったのですが、もし私がカプースチンの性格や人間性について聞かれたら次の3つのことを強調したいと思いました。それは彼は「ユーモアのセンスがあること」、「誠実な人だということ(物事に対して真摯に向き合う)」、そして「心が広く、優しい人であるということ」です。おそらくどのメールでもそれらをある程度は感じ取ることができます。自分で読んでいると涙が出てくるほど心に響くものがあるのですが、それがどれだけ他の人に伝えられるかはわかりません。でもそういうことを中心に、音楽の専門的なことや作曲家としてのカプースチンではなく、人間カプースチンについてもっと伝えることがあると思いました。カプースチンの人間性を知ると、それによって音楽の解釈も大きな影響を受けることと思います。私自身が本当にそうでした。

これまでカプースチンの手紙の一部を公開してきましたが、特に何か大反響のようなものがあったわけではありません(笑)。一人静かに1本ずつ書いていただけです。でもこれらの膨大な自分宛のメールの中にひょっとしたら多くの人にとっても貴重な内容が含まれているかもしれない、後々になって価値が出てくるかもしれないと思うので、今後また再開したいと考えています。

もうまったく何の反響もなくてもやろうと思っています(笑)。だって、カプースチン自身が誰に知られようと知られずとも、売れるか売れないかに関わらず、あれだけの作曲を黙々と続けていたのですから。今なら大傑作と認められるようなピアノ協奏曲のような作品が、20年以上、あるいはそれ以上誰にも演奏されずに埋もれていたということだけでもそれを証明しています。当時は本当に誰も知らなかったのに、現在ではもう彼の音楽がこれほど世界の多くの人たちを楽しませてくれているという事実です。私も頑張って、この「手紙シリーズ」をなんとか第100回になるくらいまでは書こうと決心しました。近いうちに再開したいと思っています。

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