今朝Youtubeで私の好きなチャンネルの一つ「Living the Creative Life」にたまたま角野隼斗さんのインタビューが飛び込んできたので、思わず一気に観てしまいました。昨日アップされた動画で収録は今年4月に行ったもののようです。
以下にリンクしておきますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。https://www.youtube.com/watch?v=M9h0TT1zHZM
このチャンネルは自らもピアニストであるジョルト・ボグナル(Zsolt Bognár)さんがホストとなって、第一線で活躍している世界のあらゆる音楽家たちにインタビューをしているものです。嬉しいことにピアニストへのインタビューが多いので、実は私はかなり以前からよく観ています。このチャンネルが現在の名前になったのは4年ほど前ですが、その前身となる「Living the Classical Life」というチャンネルを彼はすでに15年前に開設しており、多くのアーティストへのインタビューを公開していました。私はその頃から興味を惹かれるピアニストのものは観たりしていました。
興味の対象が少しバレるかもしれませんが、これまでに(公開が古い順に)ダニエル・トリフォノフ、ユジャ・ワン、ジェローム・ローウェンタール、セイモア・バーンスタイン、ゲーリー・グラフマン、エマニュエル・アックス、ウラディーミル・アシュケナージ、マルク=アンドレ・アムランなどのインタビューをチェックしたのは覚えています。新しいチャンネルになってからもスティーヴン・ハフ、ブルース・リウ、スティーヴン・スプーナーなど興味を持って視聴していました。
とにかく今朝このYoutubeのチャンネルに日本の角野隼斗さんが取り上げられていて、しかもその動画の内容がとても良かったので嬉しかったのです。ジョルト・ボグナルさんは本当に素晴らしいインタビュアーで、どんなアーティストに対しても強い興味を持って真摯な態度で向かい、数十分間にわたって視聴者にも興味を失わさせずに話を展開していくのが特徴です。時には哲学的な内容に踏み込んだり、また少し頭を働かせなければ答えられないような質問をしたり、またそのアーティスト自身の芸術性や感性に深く入っていくような対話になることもあります。多くの動画がかなり感動的で、視聴者もインスパイアされるようなインタビューが多いです。ここに呼ばれるアーティストは国籍も活躍の舞台もさまざまな方たちで、もちろん会話は英語で、しかもある程度知的に喋ることが求められる感じです。その要求に応えることのできるアーティストでなくてはいけないでしょう。
その中で、角野隼斗さんは日本人ピアニストの一人として、立派に彼自身のアイデンティティを世界に向けて発信したのではないでしょうか。何よりもこの動画で明らかになったのは、もちろん彼が語った内容の中にも他の人には言えないような視点もあったと思いますが、まず何と言ってもあれほどの即興演奏のパフォーマンスを自然に繰り広げることができる技でしょう。クラシック・ピアニストでも最近はいくらかそういう傾向はあるものの、これまでにあまり見かけないタイプのピアニストであることは確かです。人それぞれ個性や強みなどはありますが、一人のアーティストとして自分の特異性をしっかり磨き上げてきているということがわかります。このチャンネルでは各々のアーティストたちの世界観が現れます。他のアーティストたちの過去の動画にもそれを感じるものが多いですが、角野さん自身もこのチャンネルが好きで過去の動画もよく観ると言っていましたので、やはり十分な準備をしてインタビューに臨んだことが伺われました。
私自身はここ15年ほど前から外国語でレッスンや話をする機会も多くなり、そんな時期に自身の勉強のためにYoutubeでいろいろ探していた時にこのチャンネルと出会いました。それ以来、ボグナル氏によるインタビュー動画からは本当に多くのことを学ばせていただいています。たくさんのピアニストのインタビューが上げられていますが、日本人アーティストはまだ比較的少ないです。ボグナルさんはほとんど誰とでも知的な会話を繰り広げ、可能であればどんどん深い話へ持って行きます。どの回のインタビューを観ても本当に勉強になっていました。
まさかこのチャンネルに角野隼斗さんが出てくるとは思っていませんでしたのでとても嬉しかったです。ぜひこのブログでも紹介しておきたいと思いました。