来年2027年は「ショパンコンクール」がワルシャワで初めて開催された年(1927年)からなんと100年になるのですね。私も幼少からピアノをやっていたので、長く愛着のあったコンクールではあります。このコンクールに関する話題は常に周辺にありました。おそらくポリーニやアルゲリッチは自分が生まれた頃にはすでに活躍を始めていましたが、ダン・タイ・ソンが優勝した時などはテレビで興味深く見ていた記憶があります。またブーニン登場で日本中が沸いた時は自分は大学生になった頃だったかと思います。ショパンの研究で有名だった田村進先生が大学の講義でブーニンの実録音を聴かせてくれたのを思い出します。(今のようにライブ録音がすぐに手にできるわけではないのでそれは貴重な音源でした。)
ただ私が実際にこのコンクールのことで現地まで行ったのはそれからかなり後のことで、2005年の回に16歳になったばかりの辻井伸行君に同行し、ワルシャワに約1か月間ほど滞在したのが唯一の直接体験だったと思います。
日本にはピアノ愛好者が多く、特に日本人はショパンコンクールがとても好きなことが世界に知られていますが、私の周りでも最近ポーランドに旅行に行かれる方が多いです。ショパンが目的なのかわかりませんが、日本人は割とよく訪れるそうで、ポーランドは今も行きやすい国の一つなのでしょうか。家内のピアノの(大人の)生徒さんたちはよく行かれていて、今年はショパンとポーランドのお土産をたくさん頂きました。少し手元に溢れてきたので並べてみました。(他にもまだあります。本当にありがとうございます。)

コンクールの創設100年を記念してのことなのか、今年に入って3月に萩谷由喜子さんが著書『ショパン・コンクールの100年~世界に羽ばたいた覇者たち』(アルファベータブックス)を出し、この10月には新刊で青柳いずみこさんによる『ショパン・コンクールよ、どこへいく』(集英社新書)が出版されました。どちらの著者もこれまでかなり長くショパンコンクールを取材されてきた方ですから、今年の出版はまあ偶然だったのかもしれません。それにしてもコンクール創設から100年というのは一つの大きな節目ではあると思います。
お二人の著書は、ショパンコンクール100年分の歴史を振り返りつつ、現在のピアニストのあり方などを考えるにも打ってつけの材料になりそうです。後半の50年だけを考えても(ほぼ私がピアノとともに駆け抜けてきた時代ですが)、ピアノを取り巻く世界はものすごく変わったと感じているところです。だからショパンコンクールだけを通してピアノの世界を振り返るだけでもいろんな気づきがありそうです。ちょうど一昨日はショパンの命日で10月はショパンコンクールの時節でもあるので、そういう過去のいろんな出来事も思い出しながら未来の音楽家のあり方を考えたいと思っているところです。