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作曲するピアノ科学生!

私のピアノの門下生で現在大学4年の増井咲さんは、なんと作曲の方面で才能を発揮し始めています。一度ピティナのミュッセから編曲作品が出版されたことがあって紹介したこともありましたが、6月初め頃の佐々木邦雄先生の主催するジョイントコンサートで、自作曲を4曲披露したようです。そして、それは私もレッスン時に作曲の途中で何度も聴かせてもらったのですが、絵から受けたインスピレーションで音楽を生み出したもので、4枚の特徴的な絵(自分で選んだという)からそれぞれ浮かび上がってきた音楽が作曲されたということです。私が驚いたのは、その絵のイメージから音楽(ピアノ曲)を創ってみようという発想それ自体もそうですが、4曲それぞれの音楽の違いというかジャンルの幅広さ、特に彼女がジャズにこれほど通じているとは知らなかったのです。(ちなみに増井さんはカプースチンをレッスンに持って来たことはまだありません。)曲の完成までは、もちろん佐々木先生や大学で作曲の藤原先生あたりからいろいろアドバイスしてもらったとは思いますが、独学で勉強した部分もかなり大きいと思います。自分のものにしている音楽の幅広さにビックリしました。これは普段ピアノの演奏を聴いているだけではわからなかった部分ではあります。

すでに先日の演奏会の演奏がYoutubeにアップされていましたので、1曲目のURLだけ紹介しておきます。(他の曲へはその後リンクできます。)
https://www.youtube.com/watch?v=L8F35CCuJ7g

4曲の元になった絵をここに載せることができないのが残念ですが、4枚の絵は私も見せていただきましたが、作者もジャンルも雰囲気もそれぞれまったく異なった絵で、それに合わせた音楽的発想と多様さがなかなかスゴイと思うのです。曲も良いですし。どこでそんな才能を身につけたのか…純粋に驚きます。

ちなみにそれぞれの絵の作者とタイトルは以下です。
1.サルバドール・ダリ『記憶の固執』
2.ピエト・モンドリアン『コンポジション 第8番』
3.村上隆『Tan Tan Bo Puking-a.k.a. Gero Tan』
4.俵屋宗達『白象図』

ちなみに私は2曲目と3曲目が好きです。4曲で20分近くにもなる音楽を作曲できたという実績は、すでに作曲家の入り口に立ったと言って良いのではないでしょうか。増井さんは、明日は映画音楽をピアノにアレンジしたものを弾く本番があるとか、また来月には銀座の三越で演奏する予定がありそこでも自作を弾く機会があるなど、自分のピアノで仕事ができる場を作っていっているのは素晴らしいことだと思います。

私の門下生には、他にも独自の活動を展開し始めている人たちがけっこういます。ピアノが弾けることを一つの武器として、他の才能をいくつか組み合わせて、それらを融合して仕事にしていく、あるいは新しい仕事を創っていく人がこれからどんどん出てくることでしょう。

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