ブログは書こうと思えば毎日でもいけると思ってがんばって書いていた時期もありましたが、少し忙しくなるともう全然書けなくなってしまう…ということもやっぱりあるわけで、ずいぶんご無沙汰してしまいました。
とにかく11月~12月あたりは本当に忙しくて、特に大学での試験(数回にわたって行われる入学試験の類や各種実技試験)の審査の仕事が多すぎるという気はしました。少なくとも今年の年末は少し働き過ぎでした。人と会う機会(これは全部嬉しいイベントばかりだったのですが)も意外に数が多かったこともありましたが、ようやく少し空白の時間を作ることもできる状況になってきました。
今年の総括はまだもう少し先にしたいと思っていますが、12月も半ばに入って今感じることは、個人的に今年は区切りの年としていろいろ心境の変化はあったものの、仕事量的にはほぼ何も変わらなかった、というかかなり忙しい下半期となりました。来年こそはさらに自分の時間に対する充実度を増していこうと思っています。
カプースチンに関わることについては、年間を通して常に何かトピックがあったという印象の年になりました。カプースチンが世界中あらゆる場所で演奏されているというニュース、その反響、また個人的にも新たなカプースチン奏者の発見や繋がりがあったり、幾人かの精鋭ピアニストたちによる演奏の新たな可能性も提示されたりしました。また今年の「カプースチン祭り」でも多くの奏者たちによる新しい挑戦があったり、同時進行で世界のあちこちでカプースチンの学術論文も生み出され続けています。そして今年はカプースチンのご子息のアントンさんの来日という嬉しいサプライズもありました。
カプースチンへの取り組みについては、今後も世界のニーズをよく見ながら活動のあり方を考えていきたいと思っています。先日もカプースチン仲間たちと打ち合わせを兼ねて交流会をしたところですが、また来年以降もいろんな企画を立てて日本からカプースチンの発信を続けていこうと思っています。日本から発信するといってもこれまでは世界にまで届いているという実感はほとんどありませんでしたが、今年はカプースチン祭りが10周年ということで少しばかりのインパクトはあったようです。
これまでは例えば日本で発売されたCD情報なんて世界にまで届かないことが多かったですし、楽譜の出版に関しても、まさか私が生前のカプースチンと一緒に楽譜を校訂したり、指使いを作曲者本人にお願いして入れてもらったり、また世界で現在出回っているほぼすべてのカプースチンの出版楽譜に私が目を通しているということなどとは誰も知らないようなのです。これは英語などで書かれた最近までの論文をいろいろ読んでわかったりもするのですが、私が世界初演したいくつかの録音などは一部聴かれたり知られたりはしていたとしてもすごく悔しい気持ちがあるので、今後は今まで以上に世界に向けて発信していきたいと思っています。とにかく自分のところに集まって来る情報にももっと目を光らせていきたいと思います。
ぜひ皆さま方からも新しいニュースをどしどしお寄せください!