今日は広島で本番がありました。
府中町社会福祉協議会の30周年記念イベントで、頼近美津子さんと一緒にトーク(!)と演奏をするということで、頼近さんの講演会なのに私がお邪魔するなんて良いのだろうか、という気持ちもありましたが、張り切って行ってまいりました。
前日夜に会場入りして、設営中の会場でピアノのリハと頼近さんとの初の打ち合わせ…といっても、少々楽しくて喋りすぎてしまい、肝心の明日のトークのやりとりについては何も決まらないまま翌朝を迎えることに。
ピアノは、たしかヤマハのC3と聞いていたはずだったのですが、実際にステージにあったのはフルコンでカワイのEX。これは嬉しかったのですが、会場の大きさ(1000席弱)や響きを考えて、演奏曲も急遽一部変更することに。頼近さんはとても柔軟なので、こちらもかなり柔軟な体制で…。
とはいえ、結局細かい打ち合わせはほとんどなく本番の時間になりました。
さすがは頼近さん、落ち着いて素晴らしいトークを展開。講演は手話の同時通訳なども入っていました。私は舞台袖にいて、トークが始まってから自分がいつ呼び出されるかまったく読めずにドキドキしていました。(笑)
実際には、思っていなかったタイミングで不意を突かれる形で呼び出されて私は紹介され、その後も次々に不意を突かれました。つまり本人たちにも何が起こるかわからない。これがまた楽しいとも言えるのですが。
ショパンの「小犬のワルツ」のエンディング部分を弾くというパフォーマンスをやってみよう、という話が出たのは本番が始まる15分くらい前だったと思うのですが、もういきなり「音楽はイメージで解釈はいろいろ変わるのです。例えば、川上先生、まず小さな可愛らしい犬の感じだとどうなりますか?」と振られて、「うぅぅ、そう来ましたか。自分は大きな犬のほうをやりたかったのだけどな(笑)」とか思いながら、頼近さんのペースに乗せられたりしていました。
前日夜にお渡ししたばかりの辻井伸行君のお母さんの新しい著書を、朝までには読破してしまい、その内容をも踏まえてのトーク。本をふと見ると付箋だらけ。さりげなくすごいスピードの情報処理能力を持っておられるのですね。
結局、私はラヴェルの「ボロディン風に」とショパンを2曲弾きました。
府中町の社会福祉協議会の人たちはとても親切で良い人ばかりでした。スタッフやボランティアの人たちもすごい団結力です。本当にお世話になりました。短い時間でしたが、とても充実した素晴らしい時間を過ごさせていただきました。
頼近さん、どうもありがとうございました!