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辻井伸行君との12年間

今日は辻井くんコンクール快挙のニュースが続いていたので、私のところにもかなり電話やメールを頂いています。お返事がもう追いつきません。本当にお許しください。でもせっかくですので、この機会に彼の話題をもう少し続けてみたいと思います。

彼との12年は本当にあっという間でした。
なぜかと言うと、常に本番への準備に追われていたからです。休む暇は一時もなく、スリルに満ちた12年でした。その間、私たちは毎週会っていたわけです。少なくとも週に2回、小学生の時で多い時は週に3回のレッスンという頑張り具合で、それから12年の間、1度も会わない週はほとんどなかったと思います。よくそれほど長い年月お互い持ちこたえたものだと思いますが(笑)、毎回新鮮な気持ちで彼には接することができたと思っています。

彼とは、ロシアから始まって、ヨーロッパ、ウィーンやプラハ、特にパリへは数回、アメリカ、台湾、ポーランドなど、私はすべての仕事に優先して彼と世界中を回ったのだなあということを思い出します。ちょっとべったりだったかもしれませんが、外国でのサポート役も十分に果たしたと思います。その都度、思い出深い体験もいろいろありました。特に、ロシアへの旅は今考えても不思議な旅行で、たしか97年くらいだったと思いますが、最初から最後まで理解不能なハプニングが次々と起きました。それはあとから考えてもよくわからず大笑いするしかないようなもので、今となってはすべて楽しい出来事だったということになるのですけれども。

今回、アメリカでもきっと多くの面白い体験をしてきたことでしょう。早く聞かせてほしいものです。今回のことでは、方々から「もうこれで食べていける」(笑)などのコメントも出ていますが、実際に演奏契約をこなしていくことは大変なことだと思います。本当に今後どんなことになるのか、傍から見ていてもドキドキしますが、どちらにしてもさらに飛躍していくことだけは間違いないことでしょう。応援団もたくさんいるようですから、無理せずに彼のペースで頑張ってほしいですね。もちろん、「さらに新しい挑戦」はいつまでも続けてほしいと思っています。

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