Site Overlay

先日の放映など

お知らせしたNHKの番組では、予定通り伸行くんが出演しました。冒頭でショパンのエチュードOp.10-4を弾くとは私も知りませんでした。

番組では、私が過去に彼のために作った譜読みテープの山が公開されていました。これにはテレビを見ていた私がビックリしましたよ。録音した自分の声が聞こえてきて…あの秘蔵のテープたちが放送で公開されたのはおそらく初めてでしょう。「あの私の苦労の軌跡(録音テープ)を是非いつか公開してほしいものです」と誰かに言ったかもしれない記憶だけはあるのですが…(^_^.)

伸くんの本が売れていて、そのこと自体は嬉しいのですが、内容には脚色があって誤解されてしまってちょっと困ることもないわけではありません。
例えば「のぶカンタービレ」には、伸くんが大きな本番直前に2泊3日の移動教室へ行きたいというのに私が反対したことになっています。大切な本番の前に練習のできない環境に行き、遊びに行くような危険を冒すのを、もし黙って能天気に見ているだけの先生がいたとしたらその人はかなり信用ならないでしょう。私は立場上、当然のこととして「そんなことして大丈夫かい?」とは言いました。でも、その上で彼が行きたいと言うのならそれを止めなかったのも私です。しぶしぶ許す演技くらいはできました。心の中ではもちろん「是非行っておいで」と言っていたわけです。やはりいろんなことを経験する機会は大切だし、そのくらいの冒険心がないようではダメだと思っていました。なにより、自分で決めたことで自分で責任を取ることを学ぶチャンスです。

本というものは、構成をドラマティックに仕立て上げるために、事実とは少しだけ変わってしまうことがいくらでもあります。でも、少し変わっただけで正反対の印象を作り出すこともできてしまいます。人間は活字をそのまま信用してしまいがちなため、黙っているといろんなところで引用されて誤った方向にエスカレートしていく可能性があるので、少しは指摘しておいても良いでしょう。そういうことは他にもたくさんあるので…。この本にだって、私自身内容について協力したにもかかわらず、実際にはドラマ仕立てにするために私の存在さえもいいように利用されている部分はあります。もちろん私もそれを知っていてゴーサインは出したのですけれどもね。でも読む人にとっては真っ白の状態で読むわけですから、意外に真実が伝わらないことって多いわけです。

蛇足ですが、「炎のレッスン」という言葉は、2005年のワルシャワでショパンコンクール直前の私と伸くんのレッスンの様子をお母さんのいつ子さんが描写したものです。現在では横山先生とのセッションにそのまま転用されているようですが。(笑)

上にスクロール
Translate »