その後、私には新たに楽譜の校正という仕事が大量に発生することとなりました。もちろんカプースチンの話です。複雑な譜面の数々…。マインツのショット社とは現在頻繁にやり取りをしています。例えば近刊を予定している楽譜のうち、以下の作品は私もしっかり校正を行いました。
これらは近いうちに出るはずです。
♪スウィート・イン・オールド・スタイル Op.28
♪トッカティーナ Op.36
♪Something else Op.160
♪The Moon Rainbow Op.161
これ以前にすでに出版されていたものには私は目を通していませんが、今後のカプースチンの新たな楽譜の出版と重版(既刊も含めて)の際にはおそらくすべて関わっていくことになると思います。正式には次の『ピアノソナタ第2番 Op.54』では解説・運指も含めて校訂者として関わることが決まりましたし、新しい装丁で準備中の『ソナティナ Op.100』も現在手がけているところです。カプースチンファンの方々にはぜひ今しばらくお待ちいただければと思います。
上の作品160と161などはカプースチンの一番新しい作品なので、まだ誰も聴いたことも弾いたことも見たこともない作品ですが、こういう文字通りの「現代作品」を恐れることなくどんどん先に出していけるというところがさすがはショット社と言って良いでしょう。
売れ筋の『8つのエチュード Op.40』と『53のプレリュード』も、あらためて私もまた目を通して校正させてもらいましたので、おそらくこちらも近いうちに重版になって国内にも入ってくるものと思います。
今年の年初にヤマハさんがカプースチン楽譜出版情報のリストを含めた『ニコライ・カプースチン大解剖』というパンフレットを作成してくださっていましたが(ヤマハショップ等で入手可能でした!)、その商品リストのデータがもう古い内容になってしまっていると思うので、最新データとしてここに少し新たな情報を更新させていただきました。