今年の夏はますます例年よりも暑い日が多くなっているようですが、ピアノ弾きたちはそんなことなど関係ないという感じで頑張っている人たちが目立ちます。
この時期は各種コンクールが佳境に入ってくる頃ですし(なぜこんな暑い時期に??)、各大学ではもちろん夏期受験講習会でレッスン、そして8月中もコンサートやイベントは毎日のように開かれています。例えばカワイ表参道では今ちょうど例年のモスクワ音楽院の教授陣によるマスタークラス開催中。(今年は少しまた顔を出してみようかな?)
さて詳しい告知が遅れてしまいましたが、人気の大作曲家ニコライ・カプースチンを取り巻く毎年の大きなイベント「カプースチン祭り」(KAPUSTIN FESTIVAL)の2025年バージョンは、10月19日(日)に横浜みなとみらいのホールで三部構成で行われます。第2部・第3部のチケットが今月初旬から発売開始になりました。(通しチケットもあり)


第1部ではカプースチンの色とりどりの作品が聴けます。しかもあらゆるタイプの演奏者たちによる個性的でハイレベルな演奏が聴けます! もうこの瞬間にカプースチンが大好きになってしまう人がたくさん出てくることでしょう。ポピュラーな名曲の数々はもちろんのこと、生演奏で聴ける機会はこの機会しかない!というようなレアな曲も出てきます。カプースチンを堪能できる2時間。しかも入場無料!
第2部は、これまで私自身が企画を請け負って毎回コンサートを企画、あるいはレクチャーなどカプースチンの少し深い部分、知られざる部分を紹介するというテーマで語ったり、室内楽作品などの世界初演や日本初演、そのほかにトーク中心でカプースチンの知られざる一面を披露するような企画もありました。
今回は、昨年好評だった植松洋史さんとのコラボで後期ピアノソナタの抜粋等を演奏して、音楽的に、あるいはカプースチンを人間的に(思考回路を暴露したり!?)深堀りするレクチャーと演奏の両方に焦点を当てた企画です。
この「カプースチン祭り」では、一般的なカプースチンファンたちに認知されているレベルのカプースチン像では満足せず、この作曲家をいろんな視点から正しく深く理解していただきたい、というコンセプトがあります。ですので、カプースチンを今よりさらに深く濃く知りたいという人には最高の場だと思います。音楽の天才としか言いようのないこの作曲家を少しでも多くの人に知ってほしいということが原点にあります。
そんなわけで、第3部では毎回さまざまなアーティストに登場してもらって新しい企画を作っていますが、今回は私がこれまでよく一緒に演奏してきた大塚茜さん(Fl.)、金子鈴太郎さん(Cello)、加えてピアノの西本夏生さんに久しぶりに登場していただき、彼女がこれまでにカプースチンを共演した赤木りえ(Fl.)さんとチェロの水谷川優子さん(Cello)に出演していただくことになりました。奇しくもフルートとチェロとピアノの饗宴になってしまいました! が、このステージでは実は生演奏ではほとんど演奏されることがない『ディヴェルティメント 作品91』という四重奏曲を演奏します。楽譜が出版されていないのでまだ手に入らないのだと思います。この超名曲!を私はまた演奏したかったので、それが実現できるのが嬉しいです。もちろんそれだけではなく、プログラム全体として奏者たちにも未知数の多い(!)絢爛豪華なプログラムになりそうです。どうぞお楽しみに!
チケットは以下から購入可能です。
→チケットぴあ
→カンフェティ
→横浜みなとみらいチケットセンター
ほか、出演者からも(私からなど)直接お買い求めください。