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先日の「街角ピアノ スペシャル」を観て(続き)


一つ前のブログの内容の続きです。
先日3月7日(土)に放送されたピアニストのガルシア・ガルシアさんが出ていた番組を録画してあらためて全部観たので、少し時間が空いてしまいましたが追加で書きたくなりました。

日本中のあらゆる場所に設置されているストリートピアノの周りにピアノ大好きな方々が集まっている生き生きした姿が印象的でした。社会人でピアノを愛好する人たち、またピアノを練習している子供たちなど、さまざまな人たちが自然にピアノのところにやって来て演奏している姿はとても良いものです。それが日本の街角の日常の一部となっていることに、同じピアノ弾きとしても嬉しい限りです。

しかしそこにショパン国際コンクールで入賞したピアニストが突然現れるということはおそらく日常的なことではないでしょう。運の良い人たちはピアノを弾いていたら偶然ガルシア・ガルシアさんに出会うことができて、しかもテレビ収録という楽しいサプライズにも出合ったわけです。たまたまそこに居合わせた人の中には過去に彼の演奏をYoutubeで何度も聴いていて、すでにファンだった人もいたことでしょう。先日書いたように、何の準備もなく彼がいるところでピアノを弾くことになったり、ある人は彼と一緒に演奏したり(!)、あるいは演奏のアドバイスをもらったりなどさまざまに交流したりしていることが驚きではありました。子供たちには積極的な子がいたりして頼もしい限りです。

そのような状況設定がこの企画番組を面白くしている部分の一つだとは思うのですが、何よりもガルシア・ガルシアさんというピアニストその人の特徴も番組を成り立たせている要因の一つだと思いました。この番組は90分と長く、その中では彼がいろんな場面でその場で弾きたくなった曲をピアノで演奏するシーンがあるのですが、もし彼がそういう場面でショパンしか弾かないとしたらそれほどのインパクトはないと思います。ところが彼は初見でオペラを伴奏してほしいといった人の伴奏をしたり、あるいはソロでもその場の雰囲気に応じていろんな曲を弾いていました。例えば『ベサメ・ムーチョ』とかビリージョエルの『ピアノ・マン』を弾いたり、日本のジブリも簡単なものなら演奏したりできるようなところも一般聴衆に広い音楽世界を提示して番組をバラエティに富んだ内容にしていると思いました。また彼が片言の日本語がわかることも大きいですね。やはりこういう番組ではコミュニケーションが大事なので、英語だけだったらこれほどの親近感を日本の人たちに涌かせることは難しかったでしょう。

今のクラシックピアニストならそのくらい弾けても不思議はないと思う人もいるかもしれません。ただそれでもやはり興味の幅が広くいろんな曲をすぐ演奏できるということは魅力だろうし、他ジャンルの音楽にも関心があったり、また音楽以外のことについても広く心を開くことができることなども、彼を見ていたらやはり大事だなと思いました。それに加えて、もちろん日本が好きであるということも彼が好んで番組に取り上げられる理由にはなっているのかもしれません。それらすべてのことが、ステージ上で演奏しているガルシア・ガルシアさんの姿を見ているだけではわからなかったことでした。そういう意味でも番組を作る意味合いは大きいと思うし、また日本のストリートピアノの文化も本当に嬉しい現象ではあるので、そのような環境はこれからももっと発展して続いていってほしいと切に思っています。

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