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手に汗にぎる2

少しばかりハードな本番が終わり、楽しみながらピアノが練習できる気分になれた一日でした。これがいつまで続くかは保証の限りではないのですが。

さて、手に汗という話でしたが、もちろんいつも汗をかくわけではありません。しかし、ここぞというタイミングの悪い時がありました。
その一つはつい先日ヨーロッパから帰ってくる途中のことで、フランクフルトでトランジットをした時のこと。

その日はその前からハプニング続きではありました。ワルシャワを出る際に搭乗カウンターで、自分たちの行き先が成田ではなく大阪(航空券に確かNRTではなくKIXと書いてあった!)になっていたのを偶然私が発見した時には、すでに荷物の半分以上が大阪行きのタグを付けたまま流れて行ったあとだったりして、しかしこんなハプニングを乗り越えてなんとか日本に向かって我々一行(T親子と3人だった)は帰路を進めていました。フランクフルトで乗り換えで、時間がいくらかあったのでお茶をしたいと誰かが言い出した(私かな?)のがそもそもの始まりでした。

まったく広い空港で、歩けども歩けどもCAFEが見当たらない。そのうちに空港ロビーの一方の端の閑散としたカウンターまで来てしまいました。ここを出なければ先へ進めない。戻ろうか?しかし私はまったく焦りもせずに話しかける(なんたってここは長く住んだドイツ語圏なのだからと安心している)。「CAFEでお茶を飲みたいのです」と言うと、「外へ出て飲んできてまたそちらから入ればいいよ」と軽く言われたので、その通りにしたのですが、それはすなわちパスポートにスタンプを押されてドイツに入国することを意味していました。パスポートに判を押された直後にT親子が不安になり始め、もうお茶どころではない。ここまでスムーズに帰路を来ていながら、もしも何かトラブルがあったら…と私も気が気ではなくなってしまいました。考えてみれば時間もたっぷりとあるわけではなかったのです。

結局お茶を飲みには行ったものの数分で店を出て、すぐにさっきとは別の出国手続きの場所へいくと案の定ものすごい列が並んでいて一刻を争う感じに…。ここで私の手の汗は最高潮に達していたのでしょう。ギリギリ成田行きの便に間に合う時間に順番が回ってきたものの、私のパスポートを握る手の汗は尋常ではなかったようです。そして、私が並んでいた出国手続きのカウンターにはなぜか恐そうなお姉さんが…。私のパスポートを取るなり、「この汗は一体何です???」とにらみながら詰問するではありませんか!しかも私たちは短時間に意味不明の入国をしているわけでありました。(かなり不利な状況だ…。) 努めて冷静を装って説明する私の早口のドイツ語を無表情で聞き取ったあと、そのお姉さんは結局スタンプを押してはくれたのですけどね…。(あー、ホッとした。)

別に悪いことをしたわけでも何でもないのだけど、ああいうときはやっぱり汗をかきますよね。これは仕方ないと思うのですけど…。

長くなってしまったので、もう一つのエピソードはまた次の機会に。

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