結局、テレビの「のだめ」は最終回まで全部観てしまいました。全部観る必要は(時間も)ない…と思っていたのだけど、やはり視聴者多いですし音楽モノとして無視できませんでした。ちゃんと録画セットしておいて、まとまった時間のある時に同時に2〜3つのことをしながら観ました。
最終回も面白くてとても良かったですが、その前の週の“ペトルーシュカ”と“今日の料理”のテーマをつないだ音楽もウケました。編曲作業や実際の演奏シーンなどチームを組んで巧みに行なわれたのだと思いますが、うまく出来ていたと思います。ああいうギャグなら私もやりたいですね。
“今日の料理”のメロディは二ノ宮知子さんの原作(マンガ)のほうにも楽譜でちゃんと出てくるのですが、どういう発想でこの二つの音楽が連結したのか、その辺を知りたいです。というのは、この二つの曲のテーマは調性とリズムパターンが似ているのですが、映像と音で表現することができて初めてあのように面白いことができるのですから。最初からあのような意図があったのか…。それとも偶然にできた産物だったのか…。マンガが書かれた時点で、あのギャグが音楽的にどこまでイメージできていたのか、その辺を訊いてみたい気がします。
「のだめちゃん」はドラマの中でいくつものクラシックのピアノ曲を弾いていました。「変わっているけれどもちょっと天才的?」という個性を出すために考えられた演奏スタイルは、クラシックをあまり聴いたことがなかった人にとっても、またピアノを専門にやっている人にとっても納得のいく演出でしたね。だからリアリティがありましたし、その辺のバランス感覚が抜群だったと思います。ドラマとして成功していたと言えるでしょう。
「のだめ」のお陰でクラシックが大流行です。嬉しいことですね。この勢いは来年に入ってもまだまだ続いていきそうです。今年はモーツァルト生誕250年でしたから、モーツァルトについてもなにかと語られることが多かったですし、クラシック復活!という感じです。