マエストロ、ロストロポーヴィチが亡くなられて1週間が経ちました。
チェリスト、指揮者の枠では語れないほどの偉大な人だったと思います。
彼は、プロコフィエフやショスタコーヴィチらと直接影響し合った人間ですし、また日本とも深い縁のあった音楽家でした。
この映画がもう2週間前から公開されているのは知っていて、ずっと行きたいと思っていたのですが、今日やっと観に行くことができました。場所は渋谷のイメージフォーラム。ここは初めて来ました。少数の音楽ファンが集まるのかと思っていましたが、実際には映画館はほぼ満員。
ロストロポーヴィチと愛妻のソプラノ歌手ヴィシネフスカヤによるドキュメンタリー映画で、二部からなる構成。何度も出てきた結婚50周年を祝う会の映像や、小澤征爾とのウィーンフィルのリハーサル風景など、ほとんどリアルタイムの現在の映像という感じで、ドキュメンタリーという雰囲気をあまり感じさせませんでした。テレビで生の映像を見ているというような感じです。
ロストロポーヴィチへのインタヴューの箇所は、作曲家・演奏家についての彼自身の見解が生の声で聞けてとても興味深かったです。
彼の行なった数々の業績の偉大さに思いを馳せました。
人間的には謙虚な感じが漂っていますし、まさに愛すべき人物というキャラクターですが、彼の人生に行なわれたさまざまな出来事と行動には尊敬の念を抱かざるを得ません。その生き方には学ばなくてはいけないことが多いなと思いました。