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カプースチンは難しい?

相変わらず「8つの演奏会用エチュード」は高い人気を誇っているようですが、この曲は果たして難しいのでしょうか?例えばリストのエチュードなんかと比べた場合に。
カプースチン自身は、明らかに自分の作品の方がはるかに弾きやすいと思っているようです。私も今では同感です。

カプースチンの作品を弾くために必要なことは、ひとことで言えば、10本の指がきちんと独立していること。それから、他の作曲家を演奏していて感じないのにカプースチンでは感じることが一つあります。それは、左手と右手が全然違うことを同時に正確にできなくてはいけない、と強く感じさせられる瞬間が多いということです。この意味で本当に難しいと思うのは、これまで彼の作品をたくさん弾いてきましたが、断然、「ブラジル」と「ブルーボッサ」の2曲のパラフレーズです。作品番号はやはりどちらも最近のものです。アムランなどは、かなり早い時期から「両手を均等に鍛える」という意識を強く持って特別の練習をしていたから、おそらくカプースチンを弾くのにことさら苦労を感じないと思います。
簡単に言えば、10本の指に自信があって、そしてジャズのノリが頭と体で理解できるなら、もうカプースチンは弾けると言ってもいいでしょう。たぶんショパンやリストよりも易しいのではないか?というのが私の最近の見解です。

両手を均等に鍛えるには、やはりハノンですね。
チェルニーや他のエチュードの問題点は、どの曲においても右手と左手の比重がバラバラなことです。左手が、右手と同じくらい軽やかなタッチで速く弾けて、そして強い音でも正確にどんなリズムも弾けるとしたら、カプースチンの演奏などは痛快になるはずです。左手をそのように意識的に鍛えようという場面は、なぜかピアノの学習過程においてあまり出てこないことが多いようです。だから、それにはカプースチンが打ってつけですよ。それからハノンの60曲をうまく使うことです。是非、カプースチンでテクニックを磨いてください。クラシックの他のレパートリーを弾くのにも大いに役立ちます。

先日、講座で木更津まで行ってきました。東京湾を横切ったのも生まれて初めてでした。

アクアラインバスからの海の眺めです。気持ち良かった。

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