まだまだ本番が続くので練習は欠かせません。
来週5月6日の《カプースチン de 室内楽》の演奏会が終わればまずは一段落です。
やっぱりカプースチンだからしんどいと感じるのでしょうね。とにかくハードなのです。体もそうですが頭が特に。だから、精神的あるいは肉体的に少しでも疲れていると練習ができません。
非常によく練習していますが(笑)、でも1日は24時間しかないので、自分の練習のためにこんなに時間を使っていることがときどき辛くなります。本当はもっと人のために多くの時間を使いたいのだし(決して今だってレッスンで手を抜いているつもりはありません…)、他にやりたいことも投げ打ってやっています。だから、このレベルのことを今後長く続けていくことはおそらく無理だと思うのですが、でも今回は初演曲もあることだし、カプースチンを広めるためにもう少しだけ頑張ります。
カプースチンのビオラとピアノのためのソナタop.69は、作曲されてから17年くらい経ちますがまだ誰にも演奏されていないのです。通常、作品が出来上がると、室内楽曲などであればだいたいすぐに誰かが演奏してみて、それを聴いて作曲者はもっと良い表現に書き換えたり、あるいは弦楽器奏者の意見などを聞いて小さな修正をすることもしばしばあります。何年か経って改訂されることすらよくあるわけで、だからたとえ作品として出来上がっていても、まだ誰も演奏していないという場合は楽譜にいろんな問題が残っていることがあります。
今回この曲でも、楽譜を初めて解読しながらいろいろな疑問点がやはり出てきました。「この箇所はビオラで演奏不可能」とか「この箇所は、このテンポ指示ではどうしても無理」などいろいろあるので、その都度作曲者に問い合わせながらやっております。初演に際してはそんな作業もあるわけで、楽しい反面、じっくり考える時間も必要だし、綿密な合わせのプロセスが大切です。
どうか他にカプースチンを演奏してくださる方、楽譜の校訂編集をしてくださる方、どんどん出てきてください!仕事を皆で分担していきましょう。こんな素晴らしい音楽、たしかに演奏するのはちょっと大変かもしれませんが、是非とももっと多くの人に知られてほしいです。何度も言ってますが、間違いなく彼は後世に名前が残る大作曲家です。