新しい年が明けてすぐに大学の仕事が始まったため、年末年始はほとんど休日がありませんでした。大晦日にはウィーンから来ていた友人のプロフェッサーと奇跡的に会うことができていろいろ話を聞いたりしていたのですが(彼はその日にヨーロッパへ帰った)、「日本に到着してすぐお決まりの2週間の外出制限が強いられたけど、警察が毎日外に出ないように見張っているわけでもなく(そういう国もあるらしい)、練習も快適、演奏会も無事にできたし日本は天国だ!」などと言っていました。ヨーロッパから見たらそうだろうなとは思いつつ、ただ状況は日本でもまだ刻々と変わっていきそうです。
実はここ数日間、4月末に行われる海外のある都市の国際コンクールの審査員を依頼されていて行くかどうか(行けるかどうか)ずっと迷っていました。ただ、この逆風の中ではさすがに断念するしかないかな…、と思っています。現実にはこの状況でも日本からの渡航者には何の証明書も自粛要請もなく受け入れてくれる国も多いのですが、日本に帰国した時の2週間自宅待機+公共交通機関使用禁止がきついですね。これが大きなハードルです。一体これはまだ当分続くのでしょうか。そしてこの傾向は良い方向に向かうどころか、最近になって政府は海外からの入国をさらに制限しました。アメリカやイギリスもすべての入国者にコロナ陰性証明書を必要とすることを決めましたし、フランスもイタリアもさらなる厳しい外出制限や長期間のロックダウンを決めたばかりです。これはもう状況をただただ見守るしかありません。
そういう意味では確かに日本はまだ安全性は高いし、制限はあっても通常の生活ができているので世界的に見ればかなり良いほうだと思います。こんな時期はもうしばらく国内でできることを中心に活動を考えていくべきかもしれません。そうは言っても、可能性がゼロでないものについては海外関連も含めて何も行動を起こさないのもいけないと思うので、その辺りのバランス調整が本当に難しいところです。国際コンクール関係では、Zoomインタビューなどを受けたりしながら時間を稼いでいるところです。
さて国内の話に戻りますが、直近では1月31日(日)に清瀬けやきホールで例年9月に行っているピアノの発表会(無料コンサート)を行います。緊急事態宣言のために、終了時間を18時台に繰り上げなければいけなくなったため、第1部(~小中高生~大人)の開始が12:00と早い時間になってしまいました。それ以外は変わらずすべて万全に開催の予定で、第2部14:15~(大学生)、第3部17:30~(ミニカプースチン祭り?!)まで、皆さんの演奏を聴かせていただけるのを楽しみにしているところです。ここにはこれ以上のプログラム詳細は書けないのですが、興味のある方はぜひ直接私にお問い合わせいただければ嬉しいです。会場は人数が多くなりすぎないように調整するはずですので広々とした空間でお聴きできることと思います。
演奏会の企画は、ヨーロッパの諸都市でも1月末近くまではほぼ中止または延期になっているところが多いです(その中でやっている公演もある!)が、2月以降は普通にスケージュールがちゃんと埋まっていて、やれるのだったらやる!という意気込みで演奏会情報を公開しているのは嬉しいことです。ただ、コロナのせいでまた土壇場で次々と断念していく演奏会もあるのだろうな、と思うと心が痛みますが、だからと言って座して何もしないわけにはいかないわけですよね。
まだまだ大変な時期は続きそうですが、頑張って乗り切っていきましょう!