そのオランダの知人という人が、種を明かせば最新のカプースチンのホームページを作成したその人です。カプースチンの作品リストほか、録音CD、楽譜等の出版物、世界における最新の演奏会情報がほぼ網羅され、また、私もインタビューに応じましたが、カプースチンを弾くピアニストたちとのインタビューもサイトに掲載され始めました。
ピアノ協奏曲第4番を世界初演したL.アンゲロフや、チャイコンでカプースチンの変奏曲を弾いて2位になったソン・ヨルムさんへのインタビューなどは興味深いです。コンクール入賞では話題になってインタビューはたくさん受けるでしょうが、カプースチンの話題に特化した質問は普通はあまりないと思われるので、とても面白いです。彼らのカプースチンとの出会いや思いなどを初めて知ることができました。変奏曲op.41をあれだけ完璧に弾くソン・ヨルムさんが、今興味を持って取り組んでいる曲がベートーヴェンのディアベリ変奏曲などというあたりは、すごく面白いですね。ある意味、この2曲は対極にあるような曲だと思うのです。調性の変化が少なく、冗長にも感じられる可能性のあるあの長大なベートーヴェンの変奏曲。それに対して、めまぐるしい調やハーモニーの変化を伴うカプースチンの変奏曲。超古典的と超現代的な2つの変奏曲を一人の同じピアニストが「自分の好きな作品」として取り入れている点が興味を引きます。
このサイトは、ファンページではあるもののカプースチン本人も公認のサイトなので、プロの演奏家たちも含めて、世界のカプースチンファンたちを繋げる役割を持つサイトになりつつあります。世界中に発信するには私のブログだけでは限界がありますので(日本語ですし)、そういう意味からいってもとても助かります。もうすでに主要なピアニストたちにインタビューを実現させているだけでも十分尊敬に値すると思います。
11月頃に一度ブログでも紹介したのですが、今一度リンクを貼っておきます。
http://www.nikolai-kapustin.info/
このブログのリンク欄にも「カプ公式サイト」としてリンクを入れておきましたので、ご利用ください。