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ペルージャ音楽祭より

この音楽祭に参加するのは3回目になりますが、やはりヨーロッパでのこのような音楽三昧の日々を過ごすのは良いものですね。

例えば昨日一日の自分を振り返ってみると、まず朝は予約しておいた部屋で自分のための練習を1時間。そのあと、10時から始まるオーケストラとのコンチェルトのリハーサルに立ちあうため、会場へ移動。日本から来た自分の生徒や東京音大生たちがコンチェルトのソロを弾くので、このリハーサルに立ち会うことが重要です。というのは、コンサート本番前のリハーサルは基本的に1回のみです。昨日リハをやった人は今日がもう本番というわけなのです。

街のレストランでゆっくり美味しいイタリア料理を食べて、午後は少し休んで3時からマスタークラス(公開レッスン)。昨日は、アメリカから来た生徒さんやイスラエルからの生徒、そして日本の子など5人をレッスンしました。世界のいろんな国から若い音楽家が集まってきています。どんな人と会うか毎回ワクワクします。一昨日は南アフリカから来たという生徒さん、台湾から来た子、アメリカのプリンストン大学の卒業生などいろんな生徒を教えました。こんな風に、生まれ育った環境や経験したことの違う人たちが一同に集まって、そしてみんな真剣にピアノをやっているわけです。なんとも感動的というか、ある種の嬉しさを感じます。音楽をやっているってこんなに素晴らしいことだったのか!とあらためて感動してしまいます。

マスタークラスの仕事を終えたあと、今度は夕方6時から始まったばかりのAntonio Pompa Baldi氏のリサイタルを聴きに行きます。彼は教授陣の一人で、この音楽祭への参加は今回初めてです。会場は屋外のステージ。少し遅れて到着したのだけれども、もうお客さんは一杯でした。そして、その演奏が素晴らしく、1時間以上も一人で演奏していましたが、とにかくすごい演奏だったと学生たちも感動していました。プログラムは、リストという作曲家をテーマにしてさまざまなリストに関係する珍しい作品を含め効果的に並べたものでした。

それが終わって、今日は夕食を15分ほどで食べてから、今度は自分の演奏会のために韓国人のヴァイオリニストとコラボをやるためにホテルに戻ってきて、そこでリハーサルを1時間やって夜の9時。そして、急いで夜のピアノ協奏曲の演奏会に向かいました。今日は自分の生徒が2人もソロを弾くので駆けつけましたが、二人ともこの音楽祭にはすでに参加経験があったので、昨晩は少し余裕を持って立派に演奏していたと思います。


今日の夜の演奏会の模様

夜の11時にコンサートも終わり、人々は感動を伝え合ったりしていました。演奏者たちと聴衆の交わりも大切なものです。
そのようにして、昨日も充実した音楽の一日が終わったというわけです。

そして今朝はまた朝6時に快適に起床(現在まだ朝の7時)したところで、またワクワクする一日を過ごすことになりそうです。

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