ブログに以前も少し書きましたが、モチベーションの管理がいかに大事かということについて書きたいと思います。「やる気をどう持続させるか」という問題はどんな人にも関わることですので。
誰にでも、調子が良くて楽しくて仕方がない時もあれば、逆に面白くなくなったりやる気が出ない時が必ずあると思います。ピアノの練習にも「飽き」が来る時だってやはり誰でもあるでしょう。人は同じことを単に何年も何十年も続けられるものではないですから。気分が乗らなければ何もする気にならないというのは、子供でも大人でも同じだと思います。試験がなければ多くの子供は勉強しないでしょうし、人前での本番がなければ楽器を練習する気が起きないというということもあるでしょう。
だから、突き抜けている人というか、本当にスゴイところまで行った人というのは、やはり自分のモチベーション管理が上手いのだと思います。ピアノが好きで好きで仕方がなく、何十年もやっていて一度も嫌いになったことなどもなく、スランプもなく、毎日毎日弾き続けていて本当に飽きないという人は、それだけで才能があるといえるかもしれません。演奏家に限らず、どんな職業の人にも稀にそういう人はいると思います。
ただ、普通は同じことをやっていればモチベーションはだんだん落ちてくるものでしょうから、常にフレッシュな気持ちを保つためには自分をやる気にさせ続ける才能が必要です。ここが上手くいけば何でも成功できるような気がします。
例えば、英語を身につけたいと思っても、学生時代はそれなりにいろんな試験があるから勉強するでしょうが、社会人になってからさらに数十年にわたってずっと勉強し続けるとしたら、やはり目的がなければ続かないと思います。実際に英語を使う仕事に就くとか、1ヶ月後に外国人と二人きりで1時間喋らなければいけないとか、現実的な必要に迫られる環境を何か創り出すことが必要です。例えば留学というのもそれなりに厳しい環境が得られる選択でしょう。
私は昔どうしてもフランス語を身につけたかったため、まずはそれより少し易しいスペイン語(これも重要だと思ったので)を独学で身につけようとしました。そして、そのためにたぶん数千時間は勉強したし、留学中にはスペインに何度か実際に足を運びました。ただ、それ以降スペイン語を使うことがなかったため、現在のところモノになっていません。そのために使った時間のことを考えるとすごくもったいないと思うのですが、それだけモチベーションの持続は難しいことなのです。(フランス語はその教訓を活かして失敗せずに済んでいますが。)
例えばピアノが好きであるなら、それを本気で押し通していくために、続けるための工夫をいろいろ考える必要があると思います。勉強と同じです。「好き」だけでは上達するものでもないし、長く続けられないのも事実だな、と思います。
自分がピアノを続けることの正当性というか(大げさですが)、自分のやっていることに対して深く納得していることも大事です。でも、納得するしないにかかわらずどうしてもやり続けたいというなら、それをしなければいられない環境を自分にどんどん与えていくに限ります。人それぞれに違うと思いますが、自分なりのモチベーション管理術を研究し続けることは、将来も絶対に役に立っていくと思います。