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門下生試演会

大学の私の門下では、ときどき「試演会」と銘打って門下内でミニ発表会の場を設けてお互いの演奏を聴き合うというのをやっています。
昨日は30人弱のピアノの学生たちが弾きましたが、少し珍しいパフォーマンスもあったので紹介します。

程塚リナさんは、受験前からカプースチンを弾いていましたが(そのような生徒はもう珍しくないが)、大学が始まってもレッスンに持ってくるのはカプースチン以外にはまともなものでもピアソラくらいで、あとゲーム音楽の難しい編曲を持ってきたり、どきどきはポピュラーもの、またバレエピアニストになりたいと思っていたこともあってバレエの伴奏のための曲を何十曲も持ってくる、変わってると言えば変わったピアノ科学生です。そして、昨日は上原ひろみ(ジャズ)を3曲弾いたのですが、このような人はかなり珍しいと思います。でも多くの人がジャズは好きなので、こういう曲が出てくると刺激を受けます。


程塚さん

それから、増井咲さんは昨日は自作曲「回転するプリズム」と、ボロディンの「ダッタン人の踊り」の自作アレンジを弾きました。自作曲のほうは、一見ポピュラーミュージック風ではあるのですが、明らかにジャズにしかない要素も取り入れていて、いつの間に勉強したのだろう?、と思ったし、後者の曲は音楽月刊誌『月刊ピアノ』とピティナが主催していた先月の編曲オーディションで入賞したばかりの作品です。ピティナのミュッセで来月にも出版されるということで、私も聴かせてもらって楽譜も見ましたが、なかなか良く出来ていると感心しました。


増井さん

音大のピアノ科では、一応クラシック音楽一辺倒というのが普通かと思いますが、私がカプースチンをやっているということと関係あるのかどうかわかりませんが、最近はこのようないろんな才能を持った学生が私の周りには増えてきたように思います。
東京音大では、昨年から「ピアノ・創作コース」という科もできて、ピアノ科であるようでありながら作曲も学べるというこのコースがひそかな人気を呼び始めています。ピアノ科のトレンドは一体今後どちらの方向に向いていくのか、よくよく目を凝らしてみていかないといけないと感じています。

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