久しぶりの投稿になりました。
この3日間、故郷の旭川に来ておりまして、縁あって旭川永嶺高校の吹奏楽局の定期演奏会で2日にわたって共演させていただく機会を得ました。吹奏楽のコンサートにピアノコンチェルトの演奏で呼ばれるというのは少々珍しいケースかとは思いますが、とても素晴らしい経験となりました。この学校は昨年から2校が統合されて校名が変わったため第1回定期演奏会ということでしたが、長年にわたり華々しい実績を作ってきた凌雲高校の吹奏楽局が母体で、その指導を続けてきたのが東京音大で私の2年後輩に当たる吉川和孝先生です。
約3時間に渡るプログラムはとにかく盛りだくさんで、吹奏楽というものがここまで進化しているとは私は知りませんでした。これほどまでに多彩なプログラムで、もう私は心の底から尊敬してしまいますが、それにしてもこのようにプログラムの表紙にまで私の写真を載せてくれるなんて光栄というのを通り越して少々恥ずかしいくらいです。私はオマケで十分だったのですが、それでも一緒にグリーグのコンチェルトを共演させていただき、2日間ともソリストアンコールまで弾かせてもらえたのは有難かったです。ちなみにアンコール曲は、1日目はラフマニノフの「アンダンテ・カンタービレ」(パガニーニの主題による狂詩曲より第18変奏)、2日目は吉川先生に乗せられて思い切ってカプースチンのトッカティーナ(作品36)を弾きました。
永嶺高校の吹奏楽局は、北海道でまだ数校しかやっていないという「ダンプレ(ダンス&プレイ))というものをいち早く取り入れ、非常にノリの良い激しいダンスとともに楽器を吹いたりするのですが、飛び跳ねながら吹いても全然音がぶれないし、もう圧倒的な迫力でした。さらに普通に演奏するだけでなく、ミュージカル、合唱、マーチングなどすべてを取り入れ、そのすべてが非常に高いクオリティで感動しました。実際、私は自分の演奏が終わったあと第2部を2日間とも観させていただきましたが、最後は泣いてしまったほどです。
この旭川市民文化会館は、私自身が小さい頃からずっと通っていたコンサート会場ですが、この1500人の大ホールで2回公演はもう毎年やっているとのことです。もう開場の1時間前から大勢の聴衆が並んでいたのが印象的でした。
水野先生は、私が旭川東高校時代の音楽部(合唱部)の先輩です。母校に赴任して合唱部指導をされ、一度はNコンの全国まで導きました。その時は私もNHKホールへ応援に行ったり、また旭川でのさまざまな大きなイベントの時には呼んでいただいたりするなどその後もずっとお世話になっています。今回もお互い忙しい中お会いできました。
それにしても、永嶺高校の吹奏楽局の皆さんは本当にパワフルで、朝から晩まで練習や打ち合わせ、そして寝る時間もないほどの準備が必要だったと思います。一人ひとりがプロ意識を持って取り組んでいると私は感じました。これからも応援していきたいです!




