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サンクトペテルブルクにて(2)


辻井伸行君のロシア公演レポートの続きです。
ゲルギエフとのコンチェルトの2日後には、単独のリサイタルがありました。

マリインスキー劇場コンサートホールの入り口。
辻井君のリサイタル当日にはもう巨大ポスターは他のものに変わっていました。


聞いていたとおり、コンサートのチケットは事前に「売り切れ」と出ていました。


辻井君のリサイタルは20:00開演でしたが、午後の早い時間からマエストロ・ゲルギエフが翌日ここで行われるタンホイザーのドレス・リハーサルを行っていて、オペラのセットも使用していました。その練習が長引いて、辻井君のステージ・リハは1時間半の予定が20分しかなくなってしまったというハプニングはありました。オペラのセットをすべて片付ける時間もなくなったようで、ステージにセットが一部残ったままリサイタルは始まりました。これは面白い光景でしたが、ステージに施されたデザインにも見えて悪くはなかったです。


サティ、ドビュッシー、ラヴェル、ショパンのプログラムの演奏会は大成功で、アンコールに応えてドビュッシー「月の光」、カプースチンの「エチュード1番」、ショパン「別れの曲(エチュード)」の3曲を弾いて、満場の拍手の中、辻井君がピアノの蓋を閉めると、「ワー!」と一瞬沸いてすぐに拍手も止んでコンサートは無事終了となりました。

世界の大舞台で、平気でこのような仕事をこなす伸行君には敬服します。マエストロ・ゲルギエフはちょうど同じ時刻に他のオペラの本番が重なっていましたが、演奏会終了後には、辻井君はおそらくゲルギエフに招待を受け、夜中まで、いや、朝方近くまできっと一緒だったことと思います。
前回は私たちもマエストロと夜中までご一緒させていただいたこともありましたが、今回は先に失礼しました。


コンサートが終わったのは夜の22時15分頃でしたが、サンクトペテルブルクは白夜なのでまだこの明るさでした!

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