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カプースチン祭り2024終了!


先日3月31日(日)に戸塚さくらプラザホールで行われた、三部構成・約7時間にわたる「カプースチン祭り」公演が無事に終了しました。

第1部のプロローグ・コンサートでは総勢20名の多彩な出演者によるコンサートで、聴きに来られた方々もカプースチンの魅力を十分に満喫されたのではないでしょうか。初めての人もマニアックな方々(?)も楽しめたことと思います。
あまりにも白熱したステージで、私からも一人ひとりの演奏者について語りたいくらいですが、本当にビックリするほどのクオリティの内容だったと思います。そんな演奏会でした。すでに何年もカプースチンの演奏を重ねられている方の演奏も、今回初登場、あるいは若くてすごい才能を持ったような人たち、また滅多に演奏されない知られざる曲を演奏してくださった方々など、2時間余りのコンサートがあっという間に感じられました。お客さんたちの拍手もすごかったように思います。


第2部では、これまで何度も「カプースチンの祭典」や「カプースチン祭り」などに参加されてきた植松洋史さんと初共演しました。トークと演奏でしかもレクチャーを交えるという試み。


植松さんの強みは、どんなに難しいテクスチュアのカプースチン曲でも、並々ならぬ集中力でライブで何でも弾き切ってしまうことでしょう。カプースチンの後期のピアノソナタが聴ける機会はあまりないので、それだけでも大きな価値があったと思います。

私がこれまで「カプースチン祭り」のイベントのために企画してきたものとしては、今までにないレベルでレクチャー風な部分が濃いステージとなりましたが、ホールに楽譜を映し出す試みをしてみたり、カプースチンの作曲法の一部を紹介したりと、新しい面が出せた部分があったかと思います。ただ、内容にはもう少し踏み込みたかったし、もっと伝えたいことがたくさんあったにも関わらず、制限時間が70分というのはこのような企画には少し短かったと感じました。


第3部は、昨年に続いて紀平凱成さんの類まれな才能を紹介する意味でも、このカプースチン祭りの場が生かされていたと言えますが、今回はパーカッショニストのはたけやま裕さんのカホンを中心とした多種類の楽器の音が素晴らしく、そして彼女の演奏の技術に圧倒されました。


カプースチンの音楽をリズム面から、あるいは打楽器の音色との融合、ビッグバンドやオーケストラの音を思わせる広がりを提示してくれて、カプースチンの音楽の本質が見えたというか、曲の魅力がより深く引き出せていて、ピアノだけでカプースチンを弾いているだけでは知らなかったことがたくさん発見されました。

ナビゲーター役をやっていた私も、飛び入りではたけやまさんにカプースチンの曲を使ったコラボをお願いして演奏させていただいたりしましたが、打楽器というのは単なるリズムではなく、深いところから出て来る根源的なリズムや、音色の発想がたくさん含まれているのだということを強く感じました。そしてカプースチンにはまだまだ知らなかった可能性があるということがわかりました。

第3部出演者(敬称略):(私)、紀平凱成、はたけやま裕

当日の会場にはヤマハさんが来てくれて、カプースチン関連の楽譜や本などをたくさん販売してくれました。ちょうど4月からヤマハは横浜みなとみらいに新たな店舗を出すようですね。そこもまた近いうちに訪ねたいと思います。

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