今日は東京(新大久保)で行われた「サクソフォーン新人演奏会」でなんとカプースチンの『サックス協奏曲』を弾いてきました。(もちろんピアノ伴奏です!)
この新人演奏会は今年第21回目を数えるということですが、この3月に音大を卒業したばかりの若き優秀なサックス奏者たちが全国から集まり、熱演を繰り広げました。その中の一人がカプースチン協奏曲を演奏するということで喜んで伴奏を引き受けました。

全国各地の音大から各一名ずつ、合計16名が多様な曲目を演奏しましたが、さすがに皆さん演奏クオリティは高く、しかも演奏曲は現代曲や前衛的な曲で難解な曲がとても多かったように思います。なので、カプースチンの協奏曲などは一番わかりやすいほうの曲調だったのではないだろうか、と思いました。
管楽器や弦楽器の協奏曲にはピアノ・リダクション版(ピアノ伴奏譜)というのが存在しますが、カプースチンは自身のそのような作品にはどれもきちんとピアノ・リダクション版を作成しています。それは一つ一つ精巧にアレンジされていて、原曲のオーケストラのスコアにはない音が書かれたり、あるいは逆にオケでは奏されるいろんなパートが省略されたりしており、別の一作品として見なしても良いほどです。オーケストラのパートを巧みにアレンジしたピアノとソロ楽器のみで音楽が完成するようによく考えられているのですが、これはやはり作曲者自身でなければできなかった技だと思います。連弾の『シンフォニエッタ』のような曲でもそうですし、他のピアノ協奏曲などでもいつもそのアレンジセンスは見事だと思っていました。(大作曲家カプースチンですから当たり前ではあるのですが…。)
とにかく今日は一つ本番を終えてきてまずはホッとしました。
とても楽しかったですが、やはり集中力は使ったのでぐったり疲れました。
それにしてもサックスの世界もなかなか凄いですね~。