気がついたらずっとブログを更新しないまま年が明けてずいぶんご無沙汰してしまいましたが、皆さん今年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年はカプースチンの新しい録音を2枚リリースしましたが、今年もスケジュールどおりに進行していく予定です!
スケジュールとしては、次のCD(Vol.3)のための録音がまず2月末にあって、続けて4月中旬にもう1枚分(Vol.4)を録音する予定なので、実は現在CD2枚分の分量を一気に準備しているわけで少々忙しいことは確かです。オール・カプースチン・プログラムでCD2枚分を一度に準備したのは2005年以来だと思います。あの時は3ヶ月ほど集中して練習して録音も無事にやり遂げましたが、内容としてはすでにポピュラーな曲が多く含まれていたことと、1枚が60分を少し切っていたと思うので楽だったかと思います。私がオクタヴィア・レコードさんと始めたこの全曲シリーズでは、1枚のCDがすべて60分を超えるようにプログラミングしています。
練習する側にとっては未知で難解なものも多いのですが、今回は一緒に収録する予定の『ピアノ協奏曲第5番』はすでに録ってあるので、それを併せてCD2枚分になります。あと100分ちょっとくらいの分量でしょうか。ただ、カプースチンの曲は1~2分の曲でもかなり凝縮されたものもあります。なので、通常考えるよりはちょっとだけ大変かもしれません。
特にVol.3のほうは、おそらく今回のCD録音が世界初録音になる可能性のある楽曲が約100%(笑)になる予定です。新曲というよりも現代音楽性の強いものもあるので、譜読みと楽曲解釈に少し力がいるな、と感じているところです。まあ、それでもリゲティのエチュードを全部準備することを考えるとかなり楽な仕事だとは思います。
カプースチンの作品は、例えば音列(12音など)を用いて作曲されているものであっても、やはりどの曲も全体の構成の中ではちゃんと複数のモチーフがあり、それがストーリー性を持って音楽が展開するので、一つ一つの曲はまるで違うのですがそのすべてにカプースチンの一貫した個性というものを感じます。
CD録音の準備にまつわる近況報告でした。