昨晩、ディーナ・ヨッフェの公開レッスンを見てきました。
そう、5月にはツィメルマンの公開レッスンにも私は出席していました。
私個人的には、この二人をどうしてもセットで見てしまいます。その理由は、この二人が同じ時(1975年)のショパンコンクールの第2位と第1位で、当時TVでもその模様が放送されていましたから、小学生だった私は何時間も見入っていたのを覚えているからです。テレビにかじりついて二人の演奏に食い入っていましたから、はっきりいって少なからぬ影響は受けています。
その後、長い時間が経ちましたがお二人とも大活躍しているわけですね。演奏家、またはピアノ教師として、その後のそれぞれの活動場所によって得意とする外国語も決まってくるわけですが、レッスンでは二人とも偶然にドイツ語を使っていました。なぜかこれは嬉しかった…。特に、ツィメルマンのドイツ語は発音もとても良いし、きれいな文体(というか、ドイツ語独特のかしこまった文体)で頭の切れが良いという印象を与える完璧なドイツ語だったと思います。ヨッフェもうまいですね。経歴を見ると、おそらく彼女はロシア語や英語も喋るのでしょうけど、レッスンの内容も納得のいくものでした。言葉の使い方とアドヴァイスの仕方は、さすがに外国で活躍している教授らしくうまいと思いました。
ところで、話は意表を突くほどガラっと変わりますが、新しく始まったTVドラマ「のだめカンタービレ」の中のシュトレーゼマン氏は、まったくドイツ語を喋りませんよね^_^; やっぱり贋物(にせもの)なのかな…。(笑)
冗談はともかく、明日と明後日、ウィーン国立アカデミーから来られるアヴォ・クユムジャン教授が東京音大で公開講座&公開レッスンをしてくれるのですが、その授業の通訳を私が仰せつかってしまいました。通訳は久しぶりです。もちろんドイツ語で、講義内容は「ハイドンの革新性とそのピアニズム〜ハイドンの思想と音楽における歴史的・社会的革新性」。なんだか難しそうですね。こちらは本物だから、冗談なんか言っている場合ではありませんよね。勉強していかなくてはなりません。
アヴォは個人的にも知っていますが、もう会うのは何年ぶりだろうか。7〜8年ほども会っていないかもしれません。ちなみに、彼の生まれはレバノン。ウィーンで長く教えていますが、外国語はドイツ語のほかにフランス語も得意です。明日は久しぶりの再会で、とても楽しみです。