昨日2月8日、NHK-FM「名曲リサイタル」の公開収録の本番を終えてきました。
NHKへ来る時は、私はいつも天気の良い日にはこの方角から歩いて入ります。ここへ来るたびに、20年前に初めてオーディションを受けに来た時のあの心地よい緊張感を思い出します。
昨日は、509スタジオに観覧の聴衆が150人以上も入りました。(これは通常の1.5倍の人数だそうです。) この「名曲リサイタル」は、公開収録で毎回2人の演奏家が出演し、司会の加羽沢美濃さんと曽田 孝アナウンサーとともにトークを含めて2時間を構成する番組です。昨日のもう一人の演奏家はソプラノの山本真由美さんでした。前半を弾き終えたあと、後半はずっとステージ陰で聴かせていただきましたが、彼女の歌は技術も迫力も第一級でした。
出演する以前から、この番組はトーク部分もけっこう長いので演奏者は大変だろうな、という印象を持っていたのですが、実際には司会のお二人のプロフェッショナルなリズムに安心して身をゆだねれば良いだけでした。お二人のおしゃべりは、演奏者を交えない時も息が合って見事なものです。
ともかくメトネルとカプースチン、がんばって弾いてまいりました。カプースチンの名曲バガテル第9番もプログラムに入れましたし。(一発収録という条件であのくらいの難曲を弾くのに少々の勇気は要ります。) 聞くところによると、日本でこれまでにカプースチン作品のライヴ演奏がラジオなどの放送電波に乗ったことはまだなかったようですね。少しずつクラシックの世界に新しいものが増えていくと良いなと思っています。放送は3/3(土)です!