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効率よくさらうために必要な考え方(3)

先日私が書いた練習方法をさっそく実行しているという偉い方々がいらっしゃるらしいのです。このページがそれほどの影響力があるとは思っていませんでしたが、すでに数件の報告が入っています。あれほど「良い子は真似をしてはいけない」と言ったにもかかわらず…。「飲みたいビールも飲めずに練習室に入ってしまった人」、「突然、練習後の反省ノートをつけ始めて一日8時間もさらってしまった人」・・・などから、「どうしてくれるんだ」と苦情が寄せられています。(ちょっと偉すぎる人が多いんじゃないでしょうか?私も、良心の呵責から5日間ビールを抜いています(^_^;)。)

まあ真面目なことをもう少し書きつづけてみると、やっぱり一日にどれだけの練習ができたかを振り返ってみるのは、本当に大切なことだと思います。その日の練習によって何が成長したのか、これを書き出してみなければ良い練習をしているのかどうかが分からないのですね。一度にたくさんの曲を抱えている人は、どの曲のどの部分をどれだけさらったかだけでも毎日書いてみると良いでしょう。書いてみなければ、どれを練習したのか忘れてしまうこともあります。一つ一つ小さな部分でも確実に仕上がっていけば練習している実感が得られますし、逆に何も進んでいないように見えたら、それは練習の仕方に問題があるということに気がつきます。何日経っても同じ練習をしていたり、同じところをさまよっていたり(笑)するのは、極力避けたいものですが、ノートをつけているとそういうことも判ってきます。これは時間を大切にするということにつながっているのです。結局、時間を有効に使うということは、忙しくいろんなことをやって過ごすということではなく、逆なのです。頭を使わないで過ごしているほうが、ずいぶん無駄をやっていることがあります。何でも整理してみることは、余裕を生むことにつながるものです。私なども忙しそうに過ごしているように思われますが、実際は“ちょうど良い”くらいに過ごしていますし、こんな駄文をここに書いたりしているくらいの心の余裕はあるわけです。

自分の時間を把握するためには、やはりスケジュールをきっちり管理することだと思います。これは、スケジュール通りに忙しく分刻みで過ごさなければいけないという意味ではなく、自分の仕事をよく分かってやっているということが大切なのです。何か突然違う仕事が入ってきたり、いろんなハプニングも起きたりしますが、きちんと優先順位をつけて把握しているとすぐに対処できます。また、特に演奏家(ピアノ学習者)にとって大事なことは、自分がある曲を仕上げるのにどれくらいの時間の投入が必要なのか、ということを正確に知っておくことです。これは、経験を多く踏まないと分かってこないことではありますから、若いうちは失敗も多いものです。「あれでも練習が足りなかったのだな」とか、あとになってわかるのが常です。しかし、練習と訓練によって自分のこなせる仕事能力もだんだん上がってきますから、3年前にそうだったことが現在では違うということもあります。その都度、時間の使い方を正しく修正していく必要があるのです。

時間管理が上手くなると、忙しくせずとも仕事がたくさんこなせるようになりますよ。余裕が出てきたら、息抜きをする時間も出てきます。たまには飲みにも行きましょうね。私も誘ってください。(笑)

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