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私の外国語学習熱のこと

実は、この電子辞書の前にもカシオのEX-Wordシリーズを使っていました。国語系の辞書が目的だったのですが、それを初めて手にした時はとても嬉しい気分だったことを覚えています。ところがところが、それを購入した翌日、たまたま入ったマクドナルド(だったかな?)で勉強していた高校生が私のとまったく同じ電子辞書を持っているのを見てショックを受けました。
そう、考えれば誰でも手に入れられるものなのですよね。勉強ツールはいくらでも良いものは世の中にあるわけで、誰でも買える。ただ、それをどう使いこなすかは人それぞれでしょう。

ところで、自分はどうしてこんなに外国語を勉強したい気持ちが強いのだろう…と考えてみたのですが、理由はよくわかりません。「好きだから」としか言いようがないのです。外国の本や文献を読みたいという動機よりは、単純に外国人と喋るのが好きなのです。これは子供の頃からそうです。外国の人は、まったく違った視点を持っているし、育った環境も歴史も違う。考えもつかない思考回路を持っていて本当に面白いし、それでいて同じ人間同士として相通ずるというのがとても嬉しいというか、そういう複雑な喜びがあったりします。
それに、やはり過去二〜三千年の世界の歴史を考えると、西欧の文化を抜きにして人間として生きていくのはもったいないというか、生き方が中途半端になってしまうような気がして、どうしても広い世の中を知りたいと思った時に、必然的に外国語を知らなくてはいけない気持ちになりました。北海道の片田舎で生まれ育ちながらそんなことを考えていました。

まだあまり人に語ったことはないのですが、実は私の外国語学習歴は話すとかなり長いものがあります。
小学校に入ってすぐ父親に進められて英語のカセットテープ教材で勉強し始め、中学生になったらドイツ語をNHKのTV講座で毎週勉強したのは偶然(その7年後に本当にドイツ語圏に留学した)としても、その後高校生あたりでかなりの語学キチガイとなって、家族にも変人と思われるほど熱中していた時期もあります。実際のところ、「私の外国語習得法」などのタイトルで1冊の本が書けると思うし、それはひょっとしたら人の役に立つ内容にもなるのではないかと思います。
さらに留学時代も含めてものすごい時間を語学の勉強に投資したことは事実ですが、振り返ってみて外国語が使えることで確かに得をしていることもあります。これまでに数え切れないほどの恩恵を受けましたが、なんといっても最大の報酬はカプースチンとロシア語でつながることができたことでしょうか。これは想像もしなかったことでした。それまでに5ヶ国語を勉強して身につけた経験がなかったら、独力でロシア語をここまでやる気力は沸かなかったかもしれません。

もっとも、習得したと言っているのは自分で勝手にそう言っているだけで、誰かにちゃんと判定されたわけではありません。資格も特別に何か持っているわけではありません。外国語は、「数ヶ国語に手を出してもどれも中途半端になるから、せめて英語だけでも完璧に…」と考えるのが普通の日本人の考え方だと思います。ただ、私はその考え方に真っ向から挑戦しているわけです。実際、ヨーロッパの私の友人には数ヶ国語を話す人がたくさんおります。

外国語を習得するには、ある時期、一定期間、一つの外国語だけに集中することがまずは大切だと思います。それは、国語力(自国語を十分に操る能力)の基盤をまず築く必要があって、そのために時間を稼ぐ必要があるからです。
おそらく高校生くらいになれば、もっと欲を出し始めても良いでしょう。つまり、自分にとってその時々に重要だと思われる言語を必要に応じて勉強していくこと、知識と語彙を少しずつ増やしながら、並行して能力を高めていくという発想です。私もこれをやっています。ただし、これは一生続けていかなければいけません。維持するための労力を払わなくてはいけないのです。これは楽器の習得と維持ということに本当に似ています。

うーん、やっぱり外国語の勉強をテーマにして1冊の本にまとめてみようかな。

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