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ジャズのことなど

今週の水曜日も先週に続いて卓球かな?と思ったけど、昨日は音楽雑誌による取材があったので断念。インタビューでは充実した時間を過ごしました。ちょっと喋りすぎたかもしれません。(でも昨日は自分の誕生日だったというのを言い忘れたな。)

昨日の対談でもそうでしたが、最近は自分がクラシック音楽側の人間という立場でありながらジャズのほうを持ち上げたりすることが多くなっているのに気がつきました。というか、音楽ジャンルを分ける考え方は、CD売り場を別として、現代ではもう無理があるのではないか、と思い始めているということもあります。もちろん明らかにジャンルの違いというものも存在はするのですが。

昨日NHK教育テレビの「国府弘子の今日からあなたもジャズピアニスト」最終回(第9回)を見てしまいました。昨日の放送もとても楽しいものでしたね。25分間であれだけの内容の番組を作れるのがすごい。なんだかんだ言って、私は9回の放送をすべて録画してしまいました。別に何かに役立てるためにこれを熱心に観ているわけではないのですが、どうしても気になってしまう。クラシックを専門とする音大のピアノ科の学生たちに先日言ったら、「録画されたDVD、私にも是非貸してください!!」と、実はみんなけっこうジャズにも興味あるのですよね。

クラシックだけを勉強していると即興演奏というものが全然できない、というのがよく言われる通説です。(痛切でもあります。) 私自身、確かにそういう教育を受けてきたのでよくわかります。ジャズにはその場で生まれる音楽というのがあって、そこは本当にみんなが魅力を感じる部分だと思います。ピアノを習ってきた人がピアノを弾けるのは当然ですが、やはりどこかで創作というもの、オリジナリティを作るということに目覚めるきっかけがあると良いのですよね。

ジャズに惹かれる人は、自発的なものや自分独自の個性を放ちたい、あるいは即興演奏や、普通とは少しずれた楽しさ、新しいものを追い求める感性、難しいハーモニーや身体を揺すりたくなるようなリズム感、また堅苦しくない楽しさなど、そういったものを強く求める人が多いでしょう。問題は、そういうことをやりたいのに取っ掛かりがなかなかつかめないこと。もうジャズを習うか?と悩む人もいると思います。

でも最近では、カプースチンが良いきっかけになったいう人もいる。オリジナルCDでデビューした松本あすかさんもそう言います。もともと才能もあったのでしょうが、クラシックだけでずっとやってきて、そしてカプースチンに出会った。カプースチンもクラシック音楽に変わりはないのですが、でもその音楽が松本さんの本来持っていたものを刺激したのでしょう。そこからクリエイティブな才能が開花したと、そんな人も現にいるわけで、考えれば今ではいろんなパターンが可能性として開けているのだな、と感じます。

日本人は才能を持った人が本当に多いと思います。考えてみれば、日本ではクラシックもジャズも同様に愛されていて、どちらの分野も超一流の演奏家が活躍しているし、愛好者のレベルもすごい。今後は音楽家を生み出す教育機関としての音大のあり方も、もっともっと変わっていかざるを得ないでしょうね。

3 thoughts on “ジャズのことなど

  1. ハノンの話、楽しみにしてます!最新号のMusicanovaによるとブレハッチもHanonを日課にしているとのこと。心強いですね。

  2. それは良い話ですね!
    Musicanova最新号そういえばまだ読んでいませんでした。
    実はけっこう執筆させていただいているのですが、だからといって自宅に自動的に毎号届けられるわけではありませんので(;_;)(当たり前か)、急いで買いに行かねばいけません。たしか今号には伸行君もインタビューか何かで出ているはずだし…。
    ちなみに今書いているハノンの原稿ですが、Musicanovaの次号に載る予定でございます(^^♪
    (ちゃんと原稿が完成すればの話ですが。)
    ここ3日間、異常に忙しかったのでブログ更新できませんでした。ゴメンなさい。
    そういえば、ブレハッチをショパンコンクールで聴いたとき、彼の左手の5本の指のコントロールの見事さに圧倒されたことを思い出しました。

  3. 私のハノンの原稿、ちゃんと完成して締め切り前にきちんと間に合わせたにもかかわらず、最終校正が来ないなあ、と思っていたら、来月号ではなく12月号ための原稿だったということをあとで知りました。
    すごく急いで仕上げたんですけどー(;_;)

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