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最初の演奏会本番

この音楽祭では、毎日の個人レッスン、マスタークラスのほか、期間中に合計20回ものコンサートがあります。
一昨日には、私が弾く本番と日本から連れてきた大学生の生徒たちが弾く本番とが時間がずれて両方あってとても忙しい日となりました。
しかもちょっとしたハプニングが…。

その日は、ホテルの中にあるサロン風のホールで夕方5時45分からマエストロシリーズ(講師による演奏)に私が出演することになっていました。ところが、当日の朝になってそのコンサートピアノの弦が1本切れていることがわかったのです。きっと前日の夜まで熱を入れて練習していた生徒の誰かが切ってしまったのだと思うのですが、なんと低音の弦で、あるキーを押しても音がまったく出ない状況になっていました。大切な音なので、もちろんそのままでは演奏会ができません。調律師を呼んで夕方までに直してくれると信じていました。
そして機嫌よく音楽学校に行って、お昼間にレッスンして夕方ホテルに帰ってきて、大丈夫だと思うが一応心配なので会場へ行ってピアノを確かめてみると、なんともう本番1時間前なのにピアノは壊れたままではないですか!まだ弦を張っていないことがわかりました。もうダメだこれは…とグッタリきました。

他のピアノを持ち運ぶとか、会場をホテルのもう一つの場所に移すとかいろいろ案が出ましたが、もう1台のピアノもどうやら調子が悪いらしい。そして結局、その日の夜にコンチェルトの夕べをやることになっている大きな会場でやるということに変更になり、急遽、本番15分前に衣装を来て徒歩で移動。リハーサルは約1分ほど。そして聴衆にも会場の変更のアナウンスができたと見え、なんとかコンサートをすることができました。まあ、お蔭で良いホールで最高のピアノ(ファツィオリのコンサートピアノ)で弾けたから結果は良かったということにしましょう。

それだけで疲れてしまってはいけないのであって、その日の夜9時からはコンチェルトのコンサートで、私の門下生の大学生3人がいきなり大きなコンサートの舞台に登場するのでした。


リハーサルは前日に30分ずつあっただけ。

初めての大舞台でのコンチェルトということでみんな緊張していたと思いますが、思ったよりも堂々と演奏できたようでまずはホッとしました。


演奏後に1枚。


ピアニストのイラーナ・ヴェレッドさんとのツーショット。
彼女はこの音楽祭の主催者でもあり、大ボス的存在です。


本番があった大きなホール、Sala dei Notari。

こちらに来てから本当にたくさんのエピソードがあって書きたいことは山ほどありますが、とりあえず少しずつ報告してみたいと思っています。

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