いよいよラストスパートがかかってきました。
この2週間というもの、午前も昼も夜も音楽三昧で過ごす日々が続いております。
昨夜は、この期間中最後のコンチェルトを含む大きなコンサートがありました。わが門下からも高2のM.H.さんがショパンのコンチェルトを弾いて一段落。

今回の音楽祭では、ピアノのほかに声楽、ヴァイオリン、チェロの全4部門があり、またオーケストラはドイツから来た若者たち。さまざまなコラボで演奏会が企画されていたので、とてもバラエティに富んだものでした。講師が演奏に参加するものは特にレベルが高く、参加した人はとても刺激を受けたのではないでしょうか。
さて、ピアノのレッスンですが、こちらも最後の最後まで誰も休もうとしない勢いです。
期間中、本当に多くの国の人と接することができました。欧米人ばかりではなく、アジア出身の若者とも多く接しました。
13歳のGregory君はロシアとアメリカのハーフで、なかなかのテクニシャンです。かなり多くのレパートリーを持ってきていましたが、今日はプロコフィエフの『悪魔的暗示』を弾いてくれました。この曲、ロシア語の原語名では違う意味のタイトルなのですが、誰かが英語に訳したときにこの訳語になってしまったのでしょう。日本語もそうなのですが、イメージが変わってしまうので、ロシア人はこの訳には当惑しています。
次にやって来たカーチャはロシア人で、グレゴリー親子とロシア語で喋っていましたが、同じロシア版の質の悪い楽譜を持っていて、「これ、ダメ版なのよね」ってな感じで意気投合していました。さてそのままロシア語でレッスンに突入しようかとも思ったのですが、彼女はスイスのバーゼルに住んでいてそこで教えてもいるということが判明。ドイツ語を喋ることが分かったので、私の得意なドイツ語に切り替えることができました。今日のレパートリーはスクリャービンのソナタ3番の第2楽章と、なんとメトネルの『おとぎ話ソナタ』の第1,2楽章。私の大好きなものばかりではないですか。というわけで、ロシア人にロシアものをドイツ語で日本人がレッスンすることになりました。ちょっと変な感じもしますが、客観的にはこういうことはけっこう普通の光景ではあります。

カーチャとグレゴリー君と
今日は夜まで演奏会があって、最後は「エチュード・マラソン」とも名付けられたオール・エチュードのコンサート。ありとあらゆるエチュードがたくさんの演奏者によって演奏される凄そうなコンサート。これは屋外で行われるということです。わが門下からは二人が参加の予定。これが終わると、いよいよ大詰めのサヨナラ企画ということで深夜の0時から?お楽しみ企画があるようです。何をやるのだろうか。まだ気が抜けません。イタリアは日本より7時間遅いので、まだまだ夜は長いのです。それではまた!