昨日の私の18時からのコンサートは、巨匠エドワルド・デルガード氏とのジョイントリサイタルになりました。
私が最初に40分ほど弾いたあと、彼がアルベニスからの3曲とアンコールを2曲弾いて演奏会を閉じました。場所はすでにお気に入りのSala dei Notari。この会場では、引き続いて21時からは生徒たちが弾くコンチェルトの演奏会がありました。門下生も一人無事に弾き終えました。
ちなみに、私は昨日リサイタルでフォーレのヴァイオリン・ソナタをヴァイオリニストと共演しました。それに加えてメトネルとカプースチンのソロを1曲ずつ。
共演したMin Jung KimとPil Kyun Paul Kim夫妻と一緒に
昨日は、カプースチンを弾いたあと、楽屋にいろんな人が祝福しに来てくださりいろんな情報が集まりました。
教授陣の仲間たちでは、まずSteven Spooner氏(カンザス大学)は、自分のかつてのロシア人の先生がなんとカプースチンが昔ついていたゴリデンヴェイゼルのアシスタントで、カプースチンのことを小さい頃からよく知っていたということを知りました。そんなわけでSpooner氏は作曲家カプースチンについて知っていました。
また、Marina Lomazovさん(サウスカロライナ大学)は、やはりカプースチンを知っていて、自分も「変奏曲」などいくつか弾いたこともあるそうで、彼女の生徒の一人が今カプースチンのエチュードの作品を中心にした(?)博士論文を書いている(一昨日のブログで書きましたが)ということです。楽譜は手に入りにくいと嘆いてはいました。
また、Antonio Pompa Baldi氏(クリーヴランド音楽院)は先日のリサイタルで絶賛を集めていたので、とても興味を持って私もいろいろ話をしたりしていたのですが、あまりにも話題が多くてカプースチンの話などせずに「この人は凄いピアニストだな」と思っていたのですが、なんと私がカプースチンを弾いたあと、彼もカプースチンもよく知っていて、もちろん「トッカティーナ」などいくつか弾いたこともあるというのでした。これには私が連れてきた大学生たちも驚き、さっそく彼にカプースチンのレッスンを受けようと張り切り始めました。
上の3人はみんな今回初めて知り合った人です。偶然にも3人ともアメリカから来たピアニストでした。
こんなこともあったので、私が昨日カプースチンの新しい曲(私に献呈された2009年作のピアノソロ曲Op.137)を、たとえ小曲とはいえ世界初演したことは決して無意味なことではなかったのかもしれません。
そんなわけで、昨日は思わぬ収穫がたくさんありました。
演奏会がすべて終わるともう0時頃でしたが、そのあと皆で元気にアイスを食べに行きました(笑)。暑いイタリアではアイスが欠かせません。
