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カプースチン続きで…


先日私自身もカプースチンのイベントを一つ終えたばかりですが、今はカプースチンの話題がいろいろと多く、また一つの大きな波がやってきたようにも感じます。

すでにHMVやタワレコのサイトなどで告知が始まっているようですが、新しいCD発売の予告に関するニュースです。なんと「今、辻井伸行でいちばん聴きたい曲を同時収録!」というキャッチフレーズのもと、12月7日にラフマニノフの『ピアノ協奏曲第2番』とカプースチンの『8つの演奏会用エチュード』がカップリングされたCDがリリースされることが発表されました。まだ本人のサイトでは告知されていないようでしたが、ラフマニノフはワシリー・ペトレンコ指揮ロイヤル・リヴァプールフィルとの共演、そしてカプースチンはサントリーホールで演奏した時のライブ録音です。確かにこれは最強の収録曲となりそうですね。

辻井君は今週から再び欧州ツアーです。大忙しですね。ヨーロッパへはつい先日も行っていたはずでしたが、今回はイギリスとスペインの合計5か所でカプースチンのエチュード集も披露する予定ということで、はっきり言ってカプースチンの最強の伝道者にもなっています。確かに、最近は特に彼のカプースチンの演奏に感動したという声があちこちからたくさん聞こえてきていますから、このCD発売もとても楽しみですね。

それから一昨日は、このブログでもたびたび紹介したことのある紀平凱成(きひらかいる)君が浜離宮朝日ホールでリサイタルを行ない、やはりカプースチンをたくさん演奏しました。オリジナル性に溢れているリサイタルで反響があったようです。彼はさまざまな楽曲のジャズ風アレンジも得意ですし自作も必ず披露するのですが、彼にとっても特にカプースチンはいつも触れていなくてはいけない必須の作曲家のようです。

先日のイベントで、私も多くの熱心な聴衆に囲まれて、カプースチンという作曲家に対する興味はますます高まってきていることを実感しました。音楽のジャンル分けができない時代がやってきたように思います。そんな中でカプースチンの創作物が果たす役割は大きいのではないでしょうか。音楽を発信する人、特にクリエイトする人は、これからどんな自分らしい音楽表現の”ブレンド”をしていくかでその人の個性が決まっていくのではないかと思います。

カプースチンのレクチャーコンサートに関しては、大変好評でしたのでまた第2弾・第3弾を企画していきたいと思っています。ぜひ皆さまからもご要望やアイデアがありましたら、いつでもお声をかけていただければ幸いです。

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