東京に帰って来たのですが、まだ興奮から覚めてない状況です。久々に自分が演奏したコンサートで自分自身が感動するという経験をしました(笑)。でも会場にいらした満員のお客さんたちも本当に満足してくださったようだし、何よりも、プログラムが思ったよりも充実していたということを、演奏会が終了した時に演奏した私たち自身も感じました。しかも、あのアンコールのピアソラなどは、フルート2本とチェロとピアノ用の楽譜などは本当は存在しないのですが、なんとチェロの金子さんが1ヶ月ほど前にアレンジしてもらったというトリオ(三重奏)用の楽譜データがあって、それを元にして演奏することに決めたのです。本番前日です。その日の夜に私はそのデータをホテルに持ち帰り、PCを借りて印刷し、当日午前中に楽譜を製本して練習にかかりました。そして4人での合わせは直前1回のみ。しかしその演奏が、あれほどの重厚なクオリティになるとは私たち自身が思ってもいませんでした。(笑)
とにかく、やはり素晴らしいメンバーが揃ったということなのでしょう。久々に喜びが大きくて、これは4人が共通して持った感情だったと思います。ポール氏の若々しいこと!演奏もトークも!彼にトークに加わってもらうというアイデアも直前に生まれたものでしたが(私たちがトークの打ち合わせをしていると、あまりに楽しそうなので自分も喋りたい!と言うのです…笑)、2か国語を交えてのトークなどは異例でしたが、私としても体当たりのステージ・パフォーマンスではありました(笑)。結果として、演奏も含めてまあ出し切れたかな、と思える楽しいステージではありましたが、いやまだまだ行ける!(これは奏者全員の感覚)という気持ちも強いです。
さて次はまず明後日に大阪公演(チェロがいなくて残念!でも素晴らしいステージを演出したいと思います!)、そして23日には王子ホールで4人のコラボの再演となります。さらに充実した演奏を目指さなければいけませんね。
それにしても、カプースチンがきっかけとなってこれほどエキサイティングな経験ができるとは思ってもいなかったですし、人と人が繋がっていくのを見るのは嬉しいものですね。本当に「音楽って素晴らしいな」と感じる瞬間はいろんな機会にあるものですが、また久しぶりの興奮があったことは確かです。今回は未体験の音楽が多かったことも関係しているでしょうが、本当に自分にとっても楽しいコンサートでした。応援してくださった福岡の皆さま、ありがとうございました!!


