もう3日後に迫りましたがこちらも銀座ヤマハホールでの演奏会。
チラシを載せておきます。
ウラディーミル・トロップと私は、実は作曲家のメトネルつながりでずいぶん親しくさせていただいておりました。ただ、考えてみると前回モスクワを訪れた際にお会いしてからもう10年も経っています。久しぶりに日本でまたお目にかかれるのが本当に楽しみです。
トロップ先生はもうかなり長い間グネーシン音楽学校(正式名称はもちろんもっと長いが)とモスクワ音楽院(こちらも同じ)で教鞭をとっておられますが、日本にもよく来ていました。音楽雑誌「ムジカノーヴァ」等にもよくチャイコフスキーの論考などで執筆されていましたし演奏会もよくされていました。また、メトネル(1880~1951)は最近ようやくメジャーな作曲家として認識され始めていますが、ロシア人でも好んで演奏するピアニストは長らく限られていました。そんな中で、メトネル作品を深く愛して広く世界に紹介された功績のある方です。そう言えばイリーナ・メジューエワさんの先生でもありました。もちろんロシア音楽全般に詳しいですし、ピアノを学ぶ人にとっては、彼はロシアの音楽事情にも詳しいし、話をしていると歴史的にもけっこう重要な話が頻繁に出てくるので聞き逃せません。
25日(水)のヤマハホールでの演奏会では、シューマンに加えてロシア作曲家のミニアチュア小宇宙ということでラフマニノフ、スクリャービン、チャイコフスキー、メトネルの小品が演奏されるという珍しいプログラムです。そして、演奏会の前にプレトークとして岡田敦子先生によるロシア音楽についてのお話も聴けるというので、これまた興味がある人にとっては非常に貴重な一度きりのコンサートになることと思います。開演は18:00です。
トロップ先生はこの11月に78歳になります。生演奏が聴けるのは本当に久しぶりのことでとても楽しみにしています。
この演奏会の公演情報はこちらです(ヤマハホール)↓
https://www.yamahaginza.com/hall/event/003012/
また、今回は岡田敦子先生が呼んでくださった経緯があって、東京音大では翌日に公開授業も行われ、さらに一部の学生はレッスンまで受けられるという恩恵にあずかります。
26日の公開授業の内容はトロップ先生が得意とするチャイコフスキーの『四季』についての演奏とレクチャーです。
台風の影響が出ないことを祈るばかりです。