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出演者について

先日のメトネルのコンサートでは多くの方に出演していただきましたが、コンサートの感想を含めて簡単に紹介しておきたいと思います。皆さん将来有望な方ばかりなので…。

まずこの演奏会にはロンドン在住の若手ピアニストが二人参加してくださいました。この二人はこの時期にちょうど日本に来ていたのです。
その一人、ソナタ・ミナチオーザを得意曲とする竹ノ内博明さんは、内に秘めた情熱を持つ個性的な解釈で演奏してくださいました。そして彼自身の強い希望で今回はメトネル歌曲の演奏が実現しました。この演奏会のために、演奏曲の歌詞を翻訳したり、前日の伴奏合わせの際のコレペティ然とした態度(ロシア語にも詳しい!いつ勉強したのか?!)には感動しました。

もう一人ロンドンから来られた楠 千里さんは、メトネル弾きとしても有名なヘーミッシュ・ミルンにも師事していたピアニストですが、竹ノ内さん同様メトネルの作品はこれまでも数多く演奏の経験があり、なんとこのコンサート当日、このソナタ・ロマンティカを他の会場でも演奏したあと、私たちの会場へ駆けつけてくださり同曲を演奏するという、体力的にも精神的にもタフな、そしてまたその演奏は細部まで練られたとても素晴らしいもので、私は初めてこの日彼女の演奏を聴いたのですが心から感動しました。

ほかに演奏してくださったのは内藤晃さん。音楽大学ではなく外語大の大学生という彼は、音楽、特にピアノと指揮の才能に恵まれた青年ですが、私が企画したメトネル・ジョイント演奏会に4回連続出演(毎回新たな選曲で)されたのは彼だけです。この日も「4つのおとぎ話」を独自の解釈で演奏し、ピアノの音色をしっかりとコントロールして聴衆の心をぐっと捉えた演奏でした。

それから、大和誉典さん。彼はまた音楽とはあまり関係のないお仕事をしていながらも、ピアノの腕は確かなもので、年間十数回以上もの本番をこなしているという経験豊富な方で、メトネルの演奏も高度なレヴェルに達していることを再確認しました。聞けば、この日演奏された作品30のソナタもすでに何回も弾いているということです。

すべての出演者を詳細に紹介できないのは残念ですが、本当に充実した演奏会でした。東京音大声楽科の賛助出演してくださった皆さんも本当にどうもありがとうございました。

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