この数年のコロナ禍でご無沙汰していたマインツのショット本社を訪ねました。
ドイツはもう本当に寒い季節です。ダウンを着て街を歩いています。

マインツ駅前

ショット社で新たにカプースチンの作品が出版される際にはいつも必ず校正を送ってきます。そのようにおもにメールによって普段は作業を続けていますが、それでもやはり実際にここへ来ていつも編集を一緒にしている人たちを会うのは良いものです。お互いの情報が細かくアップデートできるし、最近の動向や今後のことについてもいろいろ話せます。コロナが長かったですが、また4年ぶりに本社を訪問できて本当に良かったです。
この機会に、私のほうからも現在おもに日本でカプースチンを弾いている日本の若手アーティストたち(ピアニストに限らず)の活躍などについていろいろ紹介してきました。時代が進み、クラシックのピアニストでもジャズに親和性があったり、あるいはカプースチン作品もただそのまま弾くだけでなく、そこから新たな発想でアレンジを試みたり、即興演奏などでさらに新しい音楽に発展させていくような演奏を披露するピアニストもいます。こういう傾向に世界的に目を向けていかなければいけないという話でも一致してきました。

ショット本社訪問はこれで4回目になりますが、大きな建物の中には小さなステージにスタインウェイが入っているコンサートサロンもあり、稀にはピアニストなどが訪問した時に演奏を披露するのを聴いたりすることもあるとのことでした。つい数日前はEmile Naoumoffさんが来て弾いたらしいです。

カプースチン周辺の作品の楽譜出版に限ってですが、この1年間だけでこれだけの量(写真に全部写っていない部分も含めて12冊)の楽譜が出されました。すごいことですね。もちろんこれらの楽譜のほぼ9割にあたるカプースチン作品はすべて私が校正には携わりましたが、とは言っても、本当にこれ全部頂いて帰っていいんですか??
ドイツには限られた日数しか滞在できませんが、今回はピアノコンチェルトなどを含め多くのカプースチン作品を演奏会やレコーディングで披露しているユニークな若手ピアニストFrank Dupreeとも会う予定です。彼は今本当にあちこちを演奏活動で飛び回っていて大忙しのようなのです。その合間を縫って私に会いに来てくれると言うのですが、なんとか無事に会えることを祈っているところです。
