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カプースチン定着?

楽譜出版から早2年以上経ち、昨年末ごろにはもう我が音大でも上の先生方さえ私の顔を見ると“カプースチン”というキーワードを言ってくださるようになってきたので驚きました。
でも、自分としては、この作曲家がもう一般のレパートリーに納まって、あとは多くの方々にどんどん弾いていただきたいと思っています。カプースチンも、普通のクラシック曲と同じように、弾く人によってさまざまな解釈や感じ方があるし、上手く弾くためにはショパンなどと同じで練習にしっかり時間をかけなければいけない作曲家です。自作自演録音はさすがに一つの大きな魅力を出していると思いますが、もっと違う風に弾いて他の魅力を引き出す演奏者も今後いくらでも現れると思います。

昨年はかなり多くの人がカプースチン弾いてくれましたね。(大阪方面では今も「カプスチン」と言っているようです。)
この勢いがまだ続く、というより、もっともっと大きくなっていくと良いと思っています。本当に素晴らしいアイデアと才能を持った作曲家ですから、知られないのはもったいないです。私自身ももちろんまったくこの作曲家から離れてしまうわけではなく、通常のレパートリーと同じように今後も増やしていくし、弾いていくと思います。ただ、カプースチンばかりと結びつけて見られる傾向はそろそろ終わりにしたいかなと思っています。

知られざる良いものを紹介することももちろん大切だと思っていますが、今年は、もう少し大勢の人の役に立つ人間になりたいというか、専門的な深みにはまっていかない方向(=大衆的という意味では必ずしもないのですが)で生きていくつもりです。音楽の可能性をもっと一般的な立場から考えてみたいと思います。

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