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ソリスト辻井伸行、プロコフィエフ第2番聴いてきました!


昨日は東京オペラシティの大ホールで辻井伸行君が初めて弾くというプロコフィエフのピアノ協奏曲第2番を聴きに行きました。ちょうど近くの新宿の角筈ホールで声楽の伴奏のリハーサルを終えて駆けつけてくれた妻とも合流。久しぶりに二人でコンサートを楽しむことができました。

昨日はバッティストーニというイタリアの若いパワフルな指揮者で、少々大音量気味ではありましたが、ピアニストにとっては難曲とも言えるこの曲を4楽章ともすごい集中力と体力で弾ききった辻井君の演奏にはお客さんも大いに沸いていました。実際に私が聴いていても、指揮者があの高速テンポで第2楽章と第4楽章を振ると「自分だったら途中で止まってしまうかも?!」とか思いました。しかしどんな指揮者でも辻井君は絶対OK。いつでも楽しく弾ける、というような境地ですね。しかもアンコールにはさらにプロコフィエフのピアノソナタ第7番の終楽章を選択。それをまたあのテンポで引き切ってしまうというのも、彼が多くの聴衆を引きつける大きな魅力を持っている理由の一つなのでしょう。

というわけで、ソリストのアンコールも含めて昨日のコンサートはすべてがプロコフィエフ作品のみ。お客さんの反応から、現代の聴衆はもうプロコフィエフをとてもよく理解している(日本に限らずですが)という印象も受けました。

辻井君はこれまでにプロコフィエフの協奏曲は第3番を何度も弾いていましたが、第2番は昨日が初めての本番だということでした。この2曲のコンチェルトは特に有名ですが、第2番のほうが曲としては難解でしょう。テクニックも技巧的な部分が多く音楽的にも壮大な曲です。たしか彼は2週間ほど前にアメリカのツアーから帰ってきたばかりのはずです。そして昨日までずっとものすごく詰まったスケジュールだったはずなのです。一体この曲をいつ仕上げたのか…それは一般的には信じがたいことにも見えると思いますが、でもそんなことを微塵もお客さんには感じさせないところが「プロ中のプロ」です。本人にもその言葉は言っておきました。(笑)

辻井君のコンサートはずいぶんご無沙汰していました。
約9ヶ月ぶりでした。

彼は今年もまだまだ海外公演も含め忙しい毎日が続くようです。日本と世界のあちこちで彼が奏でる素晴らしい音楽を届け続けてほしいと思っています。

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