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ドラえもんがアインシュタイン?!

「2112年9月3日、ドラえもんは本当に誕生する!」(桜井進著、ソフトバンク新書)という本を読みました。

タイトルに引かれてこの本を手にとりました。
第1章の「ドラえもんは愛くるしいアインシュタインだった!」という章タイトルからもわかるように、最先端の科学の立場から未来の科学文明のあり方について語られているのだろうと思っていましたが、大体その通りでした。いろんな角度から共感できる内容だったので紹介しておきたいと思いました。

「なぜドラえもんの話を?!」と思われるかもしれませんが、実際、私は子供のときから、ドラえもんは子供向けだけの漫画ではないと思っていましたし、もちろん愛読してもいました。この著者は数学者=物理学者でありながら、ドラえもんの何巻のどこに何の話題(出てくる道具も!)が書いてあるかをほとんどすべて記憶しているようですね(これはショパンの作品番号と曲の細部をすべて知っているよりも凄いことのような気がする…)。実は私も子供の頃はそれに近いほど詳しかった記憶がありますが(笑)、今はもちろんすっかり忘れました。でも、この本を読んだらまたドラえもんを全巻読みたくなってしまいました。

量子力学の話や科学文明の将来については以前からとても興味がありますが、科学がどんなに発達しても人類には解き明かされていない謎のほうが多いという認識で、人間の心との関係を数学者の立場で真剣に考えていることに深い共感を覚えました。実際、“心の科学”ほど難しいものはないと思うし、数学と音楽を同じだけ愛する私にとって、心の存在というものを一番大切に考える数学・物理学者がいてくださったことに感動しました。

この忙しい時期にドラえもんと科学についての本を読んでいるなんていう自分が信じられませんが、まあ本はいろんなものをいつも読んでいます。今、原稿の締切りなどがあってパニックになっているので、気分転換のためにいろんなものに手をつけてしまいます。集中を要する仕事からの反動ということもありますが、でもちゃんと仕事もしているのでご心配なく。(今日は楽譜編集のためのロシア語翻訳をなんとか終えたぞー!)

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