Site Overlay

音楽家はどう生きていくべき?(2)

その後、2週間ほど経ちましたが、あまり世の中の状況は変わらず、5月の大型連休もほとんど意味のないものになってしまいました。音楽を愛する人たちにとっても、ラ・フォル・ジュルネもカプースチン祭りも何もありません。例年以上にチケットが売れていた5/5のカプースチン祭りですが、出演者にも購入者にもこれまでにほぼすべて払い戻しが終了。(チケット代の払い戻しを遠慮され、寄付を申し出てくださった一部の方々には心より感謝いたします。)

いくらコロナ感染が心配といっても、自粛生活が強制されるような世の中はあまり楽しいものではないし、休業しなくても良いようなお店までもがたくさん閉まっている街もあります。「今だけだから」と思って、国や都の要請に従って我慢して行動している人も多いのでしょうが、首都圏ではデパートや書店も軒並み休業、飲食店もスポーツジムももうずっと閉まったままで、一体いつまでこれを続けるのだろうか…。もうあと少し続いたら実際に倒産するところも次々に現れて、路頭に迷う人が一体どれだけ出てくるかと思うと本当に心配です。

すべてを自粛させるのは簡単ですが、そしてそのようにしたい気持ちも深く理解できますが、ここは知恵を振り絞って日本を沈めないように国の判断をしていかなければ大変なことになるでしょう。政府や自治体のリーダーたちのさまざまな判断を観ていると、これまでのところほとんど功を奏していないように見えます。どちらかと言えば混乱を煽っていることも多いのではないかと。たとえ休業しているすべての事業者に1か月分の保証をしたところで何の解決にもなりません。3か月後、半年後のことを見据えて経済政策もどんどん具体的に考えていかなくてはいけない気がします。今のままのやり方ではそこに至る前に日本が終わってしまうかもしれません。

書きたいことは山ほどありますが、とにかく音楽家にとって身近なことで言えば、コンサートを公の場で行なうことはできなくなってしまいました。「良い音楽は生演奏で聴くべき」ということも言えない状況で悲しくなってしまいます。とりあえず今後はオンラインで多くのことを行なう生活が多くなるとは思います。経済活動が復活する時が来るまでは、音楽家も外では行動できない状況でしょう。音楽や演劇関係の人たちは特に厳しいです。あとスポーツ関連も大変そうですが、2か月や3か月後に世の中が元に戻っていくというなら今は自粛できますが、そのようなことはたぶんないと思ってスケジュールやマインドを変えていくべきかと思います。

とにかく何もかもすべてをストップさせてはいけないとは思います。我が大学もそろそろオンラインで授業を開始します。実技レッスンもオンラインで行ないます。誰にとってもおそらく初めての経験ですが、今できることを続けながらやっていくしかありません。

これまで普通にレッスンができたり、ホールで演奏できたりしていたのがどれほど幸せなことだったか、ということですね。

上にスクロール
Translate »