ショパンコンクールinASIAの全国大会の審査に行ってまいりました。
このコンクールも今年でもう第12回。
毎年このコンクールは年初のこの時期に全部門の全国大会~アジア大会があって数日間も続くのですが、今回は1日だけ審査に加わらせていただき行ってまいりました。
場所は昭和音大の中のホール。
校舎は新百合ヶ丘駅のほうのキャンパスです。
新百合ヶ丘駅。
小学3・4年生のソロ部門だと思い込んでいたのですが、今日はコンチェルト部門のほうで、おもに小中学生。子供の為に書かれたコンチェルト作品ですが、内容はけっこう高度なものもあって、将来ショパンのピアノコンチェルトを弾くための経験につながること間違いないでしょう。
オーケストラや弦楽器アンサンブルなどと共演する機会というのは、特に子供のピアノ学習者には少ないものです。そういう場を提供する意味もあって、東京音大のR.K.先生がもともと始められた活動が、このような大きなコンクールに発展したとも言えます。現在では、ショパンの名を冠した若者向けの国際的なコンクールは世界各地で見られます。知っているだけでもすでに結構あります。
それにしても、今日のレヴェルは本当に高くて、どの人のどの演奏にも非というものは認められなくて、これは本当に採点には困ってしまいました。この先にアジア大会という決勝があるわけですが、その前のこの全国大会の段階で、よほど耳を凝らして聴いていなければ差をつけることができないほどです。これはある意味、日本のピアノ学習者というか日本のピアノ教育のすごいところですよね。
ただ、昨年行われたワルシャワでの本家ショパン国際ピアノコンクールでは、日本人ばかりでなくアジア人は全滅でしたが、まだまだこの世界では欧米人にはかなわないと考えている先生方や演奏家も意外に今でも多いようです。ひょっとしたらそうかもしれませんが、意外に難しい国際的な問題やさまざまな思惑もあったりするから何とも言えませんが、でもこれだけ素晴らしい音楽教育を展開している日本では、もう少し良い意味でのプライドを持って世界に出て行きたいものだなとは思います。
コンクールが終わったあと。上と同じ景色です。